伝説のロックバンドが蘇る、東芝プレゼンツ「WE WILL ROCK YOU」体験記

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2006/12/01 22:15

 伝説のロックバンド「QUEEN」の名曲が蘇る常識破りのロック・ミュージカル「WE WILL ROCK YOU」が、12月24日まで東京・新宿コマ劇場で上演されている。この公演を、東芝が特別協賛しており、会場で最新映像機器を展示しているというので、早速出かけてみた。

 伝説のロックバンド「QUEEN」の名曲が蘇る常識破りのロック・ミュージカル「WE WILL ROCK YOU」が、12月24日まで東京・新宿コマ劇場で上演されている。この公演を、東芝が特別協賛しており、会場で最新映像機器を展示しているというので、早速出かけてみた。

●客席も一体になって「QUEEN」のヒット曲を大合唱

 午後6時を過ぎると、新宿コマ劇場の前には長蛇の列ができる。「WE WILL ROCK YOU」の観客たちだ。「QUEEN」の活躍をリアルタイムで体験していた年代の人たちから、最近のブームで「QUEEN」のことを初めて知った若い人まで、幅広い年齢層のオーディエンスが集まっている。

 ステージは2部構成で、とにかく終始、熱気あふれる時間が凝縮している。「QUEEN」の名曲が、抜群の歌唱力と迫力で再現され、客席全体が熱狂の渦、といった感じで盛り上がっていく。キャストもすばらしいのだが、ステージ両袖に陣取る生バンドの演奏がまたすごい!

 「QUEEN」のメンバー、ブライアン・メイとロジャー・テイラーがオーディションに参加しているだけあって、ミュージカルのためのバンドというより、まさに伝説のロックバンドそのもの。往年のブライアンの超絶ギタープレイを彷彿とさせるサウンドを堪能させてくれる。終盤は客席総立ち、「Bohemian Rhapsody」「We Will Rock You」「I Was Born to Love You」と、ステージ、バンド、客席が一体となって、「QUEEN」のヒット曲を大合唱、手拍子、拳を振り上げて感動のフィナーレへと突き進んでいく。ミュージカル公演を観るというよりも、ロックのライブに参加したような歓喜で会場全体が包まれていく感じだ。

 ただ、個人的に、唯一残念に思わざるを得なかったのは、91年にフレディがこの世を去り、もうこの感動を、フレディ自身の歌で、ライブで味わうことができないということだった。

●フレディ・マーキュリーに出会える展示コーナーも

 2階に上がると、ロビーには東芝の薄型テレビ「REGZA(レグザ)」やDVDレコーダー「VARDIA(ヴァルディア)」などのデジタル家電がズラリ。そして「QUEEN」の貴重な資料、写真、彼らが使ったギターなどが展示されている。


「QUEEN」の貴重な資料、写真、現役時代のギターなどの展示の中央に、
「REGZA」が置かれている

 フロアの柱まわりに設えられたテーブルには、同社のハイエンドノートPC「Qosmio(コスミオ)」が、自由にさわれるようになっていた。画面の美しさやハーマン・カードンスピーカーの音の良さを体験することができる。そして、これらのPCには、この会場だけのオリジナル・スクリーンセーバーがインストールされていた。海外で行われた「WE WILL ROCK YOU」の公演を編集したもので、かなりカッコイイ映像に仕上がっている。会場の係員に確認したところ、このスクリーン・セーバーは、残念ながら一般配布はしていないそうだ。「WE WILL ROCK YOU」ファンなら、お金を出してでもほしくなるようなスクリーン・セーバーなので、かなり残念。


「Qosmio」のデスクトップには、「WE WILL ROCK YOU」
海外公演を素材に作られたオリジナルスクリーン・セイバーが映し出されている

 フロアにアイランド展示されているのが、東芝の携帯電話と「gigabeat」。展示什器には、拳を振り上げた、今は亡き「QUEEN」のボーカル、フレディ・マーキュリーのフィギュアが飾られている。ちょっと心憎い演出だ。


携帯電話と「gigabeat」はアイランド展示されている。
フレディの金色フィギュアが目を引く

 それぞれの携帯電話にはヘッドホンが接続されていて、音楽再生を体験できるようになっている。ちなみに、2階フロアはSoftbank、1階フロアはauの携帯で統一。各携帯の待ち受け画面には、「WE WILL ROCK YOU」のロゴをあしらった特別画像が表示されていた。手に入れるには、まず会場でアンケートに答えてステッカーをゲット。そこに印刷されたQRコードにアクセスすると、待ち受け画像ダウンロードできる。シンプルだけど、なかなかおしゃれな待ち受け画面だ。


携帯電話の展示。ヘッドホンが接続してあり、音楽再生が楽しめる


●「HD DVD」の実力を目の当たりにしてびっくり

 「gigabeat」のほうは、3.5型液晶の大画面でワンセグが楽しめるV30Eの各カラー(ピュアホワイト・マットブラック・クリムゾンレッド)が展示されている。携帯オーディオとしての機能はもちろん、ここでのアピールはやはりワンセグの視聴・録画。どの「gegabeat」も、ワンセグ受信状態になっている。この画面で「初めてワンセグの映像を目にした」という来場者も多いのではないかと思う。V30は液晶が大きいので、かなり本各的なテレビとして楽しめる。年末年始の帰省や旅行などでこの「gigabeat」があれば、交通渋滞や長距離の電車移動も楽しい時間になるかもしれない。


「gegabeat」は、ワンセグが体験できるように展示されている

 会場での展示で一番力が入っているのは、やはりテレビとDVDだ。東芝の高画質大画面テレビ「REGZA」のフルHDモデルを使い、HDD/DVDレコーダー「VARDIA」を組み合わせて、通常のDVDと、次世代DVD規格である「HD DVD」の画質を比較して見せる展示がとくに目を引く。両者を見比べると、その差はあまりにも歴然だ。実際、「HD DVD」の映像がこれほど高精細で美しいとは、筆者にとってある種カルチャーショックだった。


通常のDVDと、HD DVDの映像比較。
こうして並べて見比べると、その画質の差は歴然だ

 通常のDVDで見るハイビジョン映像で十分すぎるクオリティだと思っていたのだが、「HD DVD」と見比べると、「え? DVDの映像ってこんなに汚かったっけ?」と思ってしまう。それくらい、誰が見てもわかる著しい差があるのだ。ちなみに、流れている映像は、「WE WILL ROCK YOU」日本公演のために作成されたオリジナル映像作品。主要キャストからのメッセージや、ステージのハイライト映像が詰め込まれている。「WE WILL ROCK YOU」ファンには残念なことに、このDVD作品も一般には提供されていない。

 イベントと切り離して、ただ単に製品だけをアピールするのではなく、「QUEEN」のカリスマ性、ミュージカル「WE WILL ROCK YOU」の熱狂的ステージをうまく取り入れた素材・演出で製品の魅力を見せていこうという今回の展示。特別協賛というかたちでイベントに関わるメーカーが、製品情報を提供する方法として、なかなか面白い試みだと思った。(フリーライター・中村光宏)


「WE WILL ROCK YOU」のオリジナル携帯待ち受け画面。
シンプルだが、けっこう洒落ている