NTTコミュニケーションズ(NTTコム)とエフエム東京(TOKYO FM)は9月4日、香り付きのラジオ番組を開始すると発表した。TOKYO FMのラジオ番組「Tapestry(タペストリー)」(月-金、8:30-10:55)で、音楽とそれにあわせた香りが楽しめる「香りセレクション」を10月2日に開始するもの。NTTコムの「香り通信システム」を利用する。


 「香り通信システム」は、専用の香り配信サーバーとデータベース、パソコンに接続したアロマオイルが入った香り発生装置で構成。インターネット経由で、調合パターンファイルをPCに取り込むことで、装置の香りの出し方を制御し、連動するコンテンツなどに合った香りを発生させる仕組み。

 標準で付属するのは「グレープフルーツ」「ラベンダー」「ティーツリー」「ペパーミント」「ローズマリー」「ゼラニウム」の各オイル。市販のアロマオイルを利用することも可能で、香りの組み合わせはほぼ無限だという。


 発表会で、境野哲・NTTコミュニケーションズ営業推進部担当課長は「NTTコムでは、『次世代コミュニケーション』として2年前から星占いや映画などのコンテンツと香り通信システムと連動させたサービスを展開しており、今年はビジネスとして具現化していきたい」と抱負を述べた。

 TOKYO FMとのサービスでは、番組で毎月1人のアーティストを決め、その楽曲を紹介する時に、そのアーティストの音楽性や曲のイメージに合った香りをブレンドしたレシピを作成。番組サイトで公開する。香り発生装置とネット接続環境があれば、ユーザーはサイトからデータをダウンロードして、ラジオを聞きながら香りを楽しむことができる。

 発表会では番組のパーソナリティーを務める栗原由佳さんも登場し、「デジタル(技術)を使ってスタジオとリスナーが同じ香りを感じることで、ライブのようにより密なコミュニケーションができる」と期待感を話した。


 初回の放送では、歌手の川嶋あいさんが10月11日発売する新曲「大切な約束」のイメージに合った香りのデータを配信する。レシピはあらかじめ装置に入っている6種類のオイルを使わず、「ベルガモット」「サンダルウッド」「カモミール」の香りを使用。別売りで販売する。


 11月以降のアーティストは未定。TOKYO FMでは「11月からレコード会社に説明会を開いて、アーティストや楽曲を推薦してもらい、番組スタッフ全員の意見をもとに順次決定していく」(池田雄一・TOKYO FM編成制作局番組制作部プロデューサー)予定。

 香り発生装置はNTTコムのネット通販サイト「CoDenモール(コデン・モール)」のみで販売している。価格は4万9900円とやや高価だが、NTTコムでは普及に向け廉価版の発売も検討する。またTOKYO FMではサービス開始時に10台、その後は毎月1台をリスナーにプレゼントする。

 NTTコムではTOKYO FMの番組で紹介された楽曲のレコード会社と組み、楽曲販売のプロモーション機器としてCD販売店にシステムを提供することや香り装置を店頭で販売してもらうことも予定している。また年内にホテルや映画館などにも対象にシステムを売り込んでいくことも計画している。