日立製作所(古川一夫社長)は8月30日、デジタルペンと電子署名を用い、研究者のアイデアや実験データの独自性を証明することができる、デジタル研究ノートの基本技術を開発したと発表した。

 開発した技術は、手書きの文書を自動的に電子化する「デジタルペン」と、電子文書がオリジナルであることを保証する「電子署名」技術を融合したもので、ノートに筆記する方式で研究記録を電子化して安全に保存する。

 同技術を取り入れた「デジタル研究ノート」システムでは、筆記に「デジタルペン」を使用し、専用ノートに書かれた筆跡を電子化してコンピュータ上に自動で保存。同時に、電子化されたデータに対して、独自性の保証に有効な電子署名を付加し、筆記の履歴も保存する。この電子署名により、改ざん防止の効果も持つ。

 またデータには、筆跡のほか、使われたペンのID(識別情報)、筆記時刻の情報が含まれているため、承認手続きが正しく行われているかをチェックしたり、研究者名や研究期間をキーとして、コンピュータ上に保存された研究ノートの該当ページのデータを検索することが可能。

 同社では、次世代の研究ノート管理システムの基本技術として、研究業務のほかにも、官公庁、金融機関をはじめとする企業のコンプライアンス対応ソリューションなどへの幅広い応用が期待できるとしている。