日本TI、プロジェクター用DLPチップ、高いネイティブ・コントラストを強調

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2006/08/08 21:10

 日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI、山崎俊行社長)は8月8日、プロジェクターに使われるDLPチップの新製品「.65WXGA DarkChip3」を発表した。WXGA(1280×768ドット)の高解像度を備え、プロジェクターのコントラスト比を20%以上向上させることができるのが特徴。

 日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI、山崎俊行社長)は8月8日、プロジェクターに使われるDLPチップの新製品「.65WXGA DarkChip3」を発表した。WXGA(1280×768ドット)の高解像度を備え、プロジェクターのコントラスト比を20%以上向上させることができるのが特徴。

 DLP(デジタル・ライト・プロセシング)は、TIが開発した独自技術で、C-MOS半導体上に独立して動く極小のミラーが220万個埋め込まれ、ランプからの光を鏡に反射させ、レンズを通して投影する。フロント・プロジェクター、DLPシネマ、DLPテレビと3つの分野で利用が進み、「500グラム以下の製品から、3万ルーメンの製品まで幅広い製品群で利用されている。現在は75ブランド以上、350機種以上に採用されている」(日本TIのピーター・ヴァンケッセルDLP事業部事業部長)という。

 今回発売したのは、プロジェクター用DLPチップで、DLPに敷き詰められているミラーとミラーの間隔を狭くし、ミラーの表面積を実質的に広げつつ、コントラストを高めるために有害な光を抑えることで高いネイティブ・コントラストを実現した。また、高い解像度、高速動作による高画質表現が可能。また、高効率、高開口率による高輝度、経時変化が少なく安定した画質の実現――などの特徴を持つ。

 現在国内のプロジェクター市場では、LCD方式のエプソンが50%以上のシェアを固めているが、日本TIによればDLPチップ採用メーカーはシャープ、三菱電機、NECなど増加傾向にあり、合計シェアは今年に入って30%を超えつつあるとしている。