NTTデータ、日産自動車、イッツ・コミュニケーションズ、トレンディ、東急セキュリティは4月20日、神奈川県横浜市青葉区みたけ台地区で行った、ICタグと位置情報で子どもの安全を守る「アイ・セイフティ 子ども見守りサービス」と「アイ・セイフティ 交通安全サービス」の実証実験の結果を発表した。

 実験は、05年12月29日-06年3月31日の93日間、みたけ台地区約2キロメートル四方を対象とし、24か所に「見守りスポット」と呼ばれるICタグレシーバーを設置、見守りの対象となる子ども162人、トラブルなどがあった場合に駆けつける支援者114人、ドライバーモニター114人が参加した。

 今回、実験した「アイ・セイフティ 子ども見守りサービス」では、ICタグを持つ子どもが、トラブルが起きた場合にタグの通報ボタンを押すと、登録された近くの保護者や警備員が助けに駆けつける「通報駆けつけ」、子どもが街中に設置されている見守りスポットのそばや校門を通過すると、保護者あてに通過情報をメールで知らせる「登下校(見守り)通知」、インターネットや携帯電話のブラウザ上で見守り対象者がいるエリアを検索したり、当日の移動履歴を確認できる「エリア検索」を提供した。

 もう一つの「アイ・セイフティ 交通安全サービス」では、自動車に専用の情報提供装置を搭載し、住宅街の走行時にタグを持つ子どもが近くに存在すると、ドライバーに音声で注意を促す「ドライバー通知」を行った。

 NTTデータが全体のコーディネートとシステム開発、日産自動車が交通安全サービスの検証、イッツ・コミュニケーションズが無線LAN基地局を含むネットワークインフラの提供、トレンディがシステム開発と実験期間中のシステム運用、東急セキュリティは地域内巡回と駆けつけ支援の警備サービスをそれぞれ担当した。

 5社では、実験後のアンケートなどを通じ、アラームによるドライバーに対する注意喚起が安全運転の支援に有効であることや、「子ども見守りサービス」と「交通安全サービス」を連携することで相乗効果が高まることなどを確認できたとしている。とくに「見守り通知」と「通報駆けつけ」は必要であるとの声が寄せられたという。

 一方、ICタグの電波受信エリアの拡大と位置特定の精度向上の相反する要求を満たさなければならないないなど、技術的な課題が浮き彫りになった。また、今回の実験はみたけ台地区2Km四方を対象としたが、十分とは言えず、有効性を高めるためにはサービスエリアを拡大する必要があること、商用化のためには、駆けつけ支援者の確保や安全性の担保、参加者の管理など、地域住民が主体となる運営母体が必要であることも明らかになった。

 実験の中心となったNTTデータでは、今回の実験結果をもとに技術やサービス内容の向上を検討し、早期の実用化につなげたい考え。