情報処理推進機構(IPA、藤原武平太理事長)は12月2日、05年11月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況を発表した。これによると、11月のウイルス検出数は約510万個と、10月の約319万個から60.1%増加した。W32/Soberの亜種が多数発生し、その検出数が202万個にも及んだため。ウイルス届出件数は、10月の4071件から3816件へ、6.3%の減少となった。

 11月22日に出現したW32/Soberの亜種は、W32/Netskyを上回るペースで大量のウイルスメールを送信し、わずか1週間でウイルス検出数トップ2になった。このウイルスは、メールの添付ファイルとして拡散し、そのファイルを開くと感染する。巧妙なことに、送信者アドレスにFBIやCIAのアドレスを利用し、信頼できると見せかけ、受信者に添付ファイルの開封を促そうとする。

 11月の不正アクセス届出件数は24件で、そのうち被害にあった件数は15件だった。被害届出の内訳は、侵入11件、アドレス詐称1件、その他3件。そのうち、SSHで使用するポートへの攻撃を受け、侵入されたという届け出が4件あった。

 11月にIPAに寄せられた相談(自動応答システム・電話・電子メール・FAXなど)の件数は673件。アダルトサイトを閲覧した後に「振り込め」というメールを送りつけられるといった、いわゆる「ワンクリック不正請求」に関する相談は10月の1.5倍以上の165件となった。また、ワンクリック不正請求相談者の8割以上は、スパイウェアなどの不正なプログラムを埋め込まれていた。

 こうした状況を受けIPAでは、ウイルスやスパイウェアに感染しないために、添付ファイルやインターネットからダウンロードしたファイルは、ファイルを開く前に、必ず「拡張子を確認する」ことを呼びかけている。感染原因となる不正プログラムは拡張子“exe”であることが多く、拡張子exeのファイルを開かずに削除することが、感染を防ぐ一番簡単で最良の方法となる。しかし、Windowsの初期設定では拡張子は表示されないようになっており、表示させた場合でも、アイコンが偽装されていたり、拡張子が2重に付与されていたりするので、見た目にだまされないよう注意が必要と指摘している。