長瀬産業、ダイレクト録音でも曲名が自動取得できる世界初の携帯オーディオ

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2005/11/30 11:41



 長瀬産業(長瀬洋社長)は、音楽を直接取り込みながら、その曲名などの情報を自動表示できるHDD携帯オーディオプレーヤー「TRANSGEAR HMP-100」を12月10日に同社Webサイトで発売する。PCや専用コンポなどを使わずに曲情報を本体だけで取得・表示できるプレーヤーは世界初。価格は2万4900円。

 PCを使わずダイレクトにCDやMD、カセットテープなどからアナログで楽曲を取り込み、本体にあらかじめ収録された「曲の特徴」をまとめたデータベースと照合、自動的に曲名とアーティスト名を記録するのが最大の特徴。「曲の特徴」をまとめたデータベースはあらかじめ3350万曲分が収録されており、携帯電話を使って新譜などの情報を更新していくしくみ。対応ファイル形式はMP3、WMA(WMA9)、WAV。HDD容量は6GBで、うち700MBをデータベース用に使用する。

 音楽データベースは、米国グレースノート社の「MusicID」を利用。携帯電話を使って楽曲情報を取得するシステム「MagicSync」は、長瀬産業が独自に開発した。

 プレーヤーと携帯電話は専用のケーブルで接続し、パケット通信でサーバーから最新情報を取り込む。ドコモ、au、ボーダフォンの3G(第3世代携帯電話)端末で利用できる。また同社では「第2世代の携帯電話やPHSでも利用可能だが、端末の動作確認後、正式に対応を発表する」としている。

 PCなどを使わず直接プレーヤーに録音しながらも、曲名なども自動的に取得記録できるため、「PCを使って携帯オーディオに曲を取り込む操作が苦手な人や面倒と思っているユーザーを獲得する」(平塚浩・新規事業開発室 トランステクノロジー課次長)ことを狙う。

 同社では新製品に搭載する音楽データベースシステムをミニコンポなどのオーディオ機器にも展開。自社でこのシステムを搭載したコンポを製造するほか、オーディオメーカーにもシステムの販売をすすめていく。「HMP-100」は、そのための戦略製品と位置付けている。販売台数を今後10か月で6万台と少なめに見積もっており、「確実に実績を達成し示すことで、音楽データベース販売につなげていきたい」(同)としている。