昭和シェル石油は8月10日、次世代型CIS太陽電池の商業生産を07年から開始すると発表した。再生可能なクリーンエネルギーの導入を積極的に進め、温暖化防止などの環境問題に貢献するとともに、持続的なエネルギー供給を実現することが目的。

 同社は、環境に優しい太陽電池事業を重要な新規ビジネスと位置付け、1978年から研究開発に取り組んできた。CIS太陽電池については、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託研究のもとで、変換効率の向上と量産化要素技術の開発を推進。その成果をもとに、今回、20MW級の商業生産ベースでは世界初のCIS太陽電池工場を建設することにした。

 工場建設地は、宮崎県宮崎郡田野町を予定。「太陽と緑の国」宮崎県は、環境立県プロジェクトとして「太陽光エネルギー推進戦略」を打ち出しており、太陽電池の普及に積極的に取り組んでいることからも、太陽電池の生産拠点に適していると判断した。05年末から建設を開始し、07年初頭の商業生産を目指す。生産量は年間20MWの予定で、住宅用・産業用を中心に販売していく。同社では「稼動時でのマーケットの状況にもよるが、現時点では年間50-60億円の売り上げを想定」(広報)している。

 CISは、従来型の結晶シリコン系太陽電池とは異なる全く新しい構造の薄膜化合物系太陽電池で、主原料である銅(Copper)/インジウム(Indium)/セレン(Selenium)の頭文字をとって命名。鉛やカドミウムなどの物質を使用していない環境対応型商品であるとともに、シリコンを使用しないので、結晶系で危惧されている原料不足問題に影響されることもない。