日清食品は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で開発を進めてきた宇宙食ラーメン「スペース・ラム(Space Ram)」の写真を公表した。これは野口聡一宇宙飛行士の宇宙食として米国航空宇宙局(NASA)スペースシャトル「ディスカバリー号」に搭載され、日本時間で7月26日夜、宇宙へ出発したもの。

 「スペース・ラム」は、“宇宙食を開発したい”という同社の創業者会長、安藤百福(あんどうももふく・95歳)の強い意向を受けて、日清食品中央研究所(滋賀県)に10人のプロジェクトチームを組み、研究を重ねてきたもの。

 安藤百福の開発した「カップヌードル」をベースに味付けをしており、今回のフライトにあたっては、しょうゆベースである「レギュラー」のほか、野口宇宙飛行士からのリクエストによって、「みそ味」「カレー味」「とんこつ味」の4種類を提供することとした。

 開発にあたっては、微小重力(無重力)空間でもスープが飛び散らないよう粘度を高めたほか、スペースシャトル内で給湯可能な70度のお湯でも湯戻し可能な麺を小麦粉やでんぷんの配合を工夫することで実現している。麺の乾燥方法は、安藤百福が1958年に世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」の開発にあたって生み出し、今や世界中で年間に653億食も生産されるインスタントラーメンの基本製法となっている「瞬間油熱乾燥法」を採用している。

 同社では、今後、宇宙食開発のノウハウを生かしてさまざまな食機会に対応できる簡便性の高い加工食品への応用開発に取り組んでいく考え。なお、現在、米国、ロシア、日本を始めとする15か国で建設を進めている「国際宇宙ステーション」に組み立て予定の日本実験棟「きぼう」内では、さまざまな活動が予定されている。