日本SGI、ロボットの「基」100万円で、電通大と共同開発の BlackShip 発売

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2005/06/27 18:03

 日本SGI(和泉法夫社長)は、国立大学法人電気通信大学の松野研究室(電気通信学部知能機械工学科 松野文俊教授)、稲見研究室(電気通信学部知能機械工学科 稲見昌彦助教授)と共同開発したレスキューロボット「FUMA(ふうま)」をベースに、ロボットの研究開発用プラットフォーム「BlackShip」を7月1日に発売する。<br />


 日本SGI(和泉法夫社長)は、国立大学法人電気通信大学の松野研究室(電気通信学部知能機械工学科 松野文俊教授)、稲見研究室(電気通信学部知能機械工学科 稲見昌彦助教授)と共同開発したレスキューロボット「FUMA(ふうま)」をベースに、ロボットの研究開発用プラットフォーム「BlackShip」を7月1日に発売する。

 プラットフォームは全長640mm×全幅460mm×高さ310mmで、移動機構を備えたハードウェア本体とバッテリ、サンプル・ソフトウェアなどで構成される。基本構成の標準価格は税抜100万円。同社では、今後このロボットのソフトウェア開発環境も提供する計画。ロボットの研究開発者はこのプラットフォームを活用することで、基本的なハードウェアやソフトウェアの開発にコストや時間を費やすことなく、ロボット研究開発に必要な要素技術の開発環境を確実に得ることができる。

 「FUMA」をベースに4輪で左右それぞれ独立した差動駆動を採用したシンプルな構造を採用。レスキューロボット研究に必要な走破性を備え、RS-232Cなどで制御できる。また、ノートパソコンや組込みPCを搭載することでハードウェア本体を制御可能。オプションで同社のユビキタス・モニタリングサーバー「SGI ViewRanger」をハードウェア本体の内部に搭載し、無線LANやEthernetからコントロールすることもできる。

 このほか、オプションでカメラや姿勢ジャイロ、熱センサや距離センサなどの各種センサを追加可能。例えば、移動型ロボットの研究開発を行う場合、このプラットフォーム上でGPSや地図情報を取り込むセンサなどを組み込み、そのセンサやアプリケーションの動作検証を容易に行うことができる。

 なお、このロボットプラットフォームは、電気通信大学との産学連携チームとして04年5月に開催されたロボカップ日本大会「ロボカップジャパンオープン2004大阪」で優勝し、また同年6月末から7月にかけてポルトガル・リスボンで開催された同世界大会でも入賞した実績をもつレスキューロボット「FUMA」がベース。今年も7月13日(水)から19日(火)までインテックス大阪で開催される「ロボカップ2005大阪世界大会」に出場する予定。