離れて暮らす家族や恋人同士にとって、顔を見ながら何時間でも話ができるテレビ電話は、ぜひともほしいサービスだ。利用料金がかさむ携帯を尻目に、今ブロードバンドを利用したテレビ電話が人気だ。こんな環境を背景に、一般的になってきたWebカメラ(PCカメラ)。売れ筋動向や、広がる用途についてまとめてみた。<br />


 離れて暮らす家族や恋人同士にとって、顔を見ながら何時間でも話ができるテレビ電話は、ぜひともほしいサービスだ。利用料金がかさむ携帯を尻目に、今ブロードバンドを利用したテレビ電話が人気だ。こんな環境を背景に、一般的になってきたWebカメラ(PCカメラ)。売れ筋動向や、広がる用途についてまとめてみた。

●断然強いロジクールだが、新顔もちらほら

 Webカメラは、店によってまだまだ扱いが大きく異なる。店頭にデモ機を置き、実際の画像が比較できる店もあれば、店の片隅にひっそり陳列されているだけのところもある。なかにはコーナーさえ見当たらない店も……。それぞれかなりの“温度差”があるのは事実だが、全体の売り上げを見ると着実に伸びている。Webカメラ全体のパイは広がりつつあるようだ。

販売台数推移の図
 2004年1月1日から12月31日までの販売実績を集計した「BCN AWARD 2005」では、ロジクールがシェア44%を占め、3年連続で1位を受賞。以下、エレコム、日立マクセルと続いた。最新週(5月9日?5月15日)のランキングでも、上位10位中、ロジクール製品が過半数以上を占めた。一方、10位、11位に4月に発売されたばかりのバッファローの新製品がランクインするなど、他メーカーも顔を出しはじめ、選択肢も増えてきた。

●売れ筋は3000円前後、買うなら実際に画像を見てから

 カメラ付き携帯電話などですっかりおなじみだが、Webカメラのユニットには“CMOS”と“CCD”の2つの方式がある。価格が手頃なのはCOMSタイプ。これを採用した製品がランキング上位に連なっている。店頭でたずねてみると「一般にCOMSはCCDに比べると画質が劣る。しかし、CCDと遜色ない高性能COMSも登場してきており、今では一概にどちらがいいとは言えない」とのこと。

 購入に際しては、方式にこだわらず実際の動画を見て自分の目で確かめるのが一番いいだろう。価格や対応OSのチェックはもちろん必須だが、その他にも、デザイン、色、などもみておきたい。多少の予算が許せば、ズーム機能や内蔵マイクが付いたタイプも視野に入ってくる。

表

 ランキング上位10機種のうち、平均価格がもっとも安いのが、2位のエレコム「UCAM-E1C30TSV」で3000円前後、もっとも高いのが4位のロジクール「QV-4000HS」で1万円前後。両者にはかなりの開きがある。どちらもPCカメラ本体にマイクを内蔵し、ヘッドセットが付属するモデルだが、「UCAM-E1C30TSV」が30万画素CMOSカメラであるのに対し、「QV-4000HS」は30万画素のCCDカメラ。機能も豊富でデジタルズーム、フェーストラッキング機能(人物の顔を認識し、顔が常にカメラ画面の中央に来るように自動調整する機能)も搭載している。さらにWindowsに加え、Mac OS Xにも対応。ヘッドセットやPCカメラの形状も、かなり異なっている(写真)。値段の差だけのことはありそうだ。


●「テレビ電話」はWebカメラ利用の単なる通過点?

 PCカメラの用途としてもっとも多いのが、やはりテレビ電話での利用。「友人や家族、海外など遠く離れた場所に住む知人とのコミュニケーションをとるために、テレビ電話を利用する人は多い。また、ビジネスシーンでは、出張しなくてすむ“テレビ会議”に対するニーズも高まっている」(ロジクール広報)。

 プライベートにしても、仕事にしても、パソコンにPCカメラを接続して、無料で手に入る「MSN messenger」などのメッセンジャーソフトを起動すれば、事実上、タダで何時間でもテレビ電話ができるわけだから、Webカメラなんて、安い買い物だ。その割には、Webカメラの売れ行きは鈍いようにも見えるが……。

 テレビ電話以外の用途に目を転じると、例えば簡単なムービーカメラとして、あるいはブログやオークション用のデジカメ代わりとしても使われているようだ。また簡易監視カメラとして、留守番中のペットや子どもの様子を確認するといった用途もある。セキュリティー意識の高まりとともに、防犯のためのプロユースも拡大しそう。こうした新たな用途の広がりも、今後のWebカメラ市場を活性化していきそうだ。