KDDIはauケータイで利用できる料金プランに、定額制の「ダブル定額ライト」を5月1日から新設する。このプランは、「パケット割WIN」に上限額を設定し、4410円分以上パケットを使用しても以降は完全に「定額」になるというもの。では、今回の新定額プランは、auユーザーにとって本当にお得なプランなのか、また他社の定額プランとはどんな違いがあるのか、そのメリットとデメリットを探ってみた。

 KDDIはauケータイで利用できる料金プランに、定額制の「ダブル定額ライト」を5月1日から新設する。このプランは、「パケット割WIN」に上限額を設定し、4410円分以上パケットを使用しても以降は完全に「定額」になるというもの。では、今回の新定額プランは、auユーザーにとって本当にお得なプランなのか、また他社の定額プランとはどんな違いがあるのか、そのメリットとデメリットを探ってみた。

 まずは、従来の「ダブル定額」と「ダブル定額ライト」の料金体系を比べてみよう。「ダブル定額」プランは、月額1050円支払うと、無料通信料が1000円分つくほか、パケット単価0.084円でEZwebやメールを使用できるという料金プラン。両プランを比較すると、「ダブル定額ライト」は、1050円分を使い切って、定額の4410円に至るまでのパケット単価は若干高い(図)。しかし、1か月のパケット使用料に大きな波のあるユーザーにとっては、パケットをあまり使わない月の通信料を以前よりも安く抑えられるというメリットがある。


 また、これまで定額が適用されていなかった「PCサイトビューアー」に対しても定額が適用されることになる。「PCサイトビューアー」でパソコン用のサイトを閲覧した場合は、5985円で定額となり、EZwebとメールしか使わなければ4410円以上の料金はかからない。

 現状、対応機種は「W21CA」1機種だが、「今後はもっとラインアップを拡充していく。全機種ではないが、相当数のフルブラウザ端末が登場してくる」(KDDI au事業企画本部・多田一国氏)とのことなので、今後も期待できそうだ。

 auは今回の料金プラン改定で、他社の定額プランよりもさらに使いやすく、全方位的にライトユーザーからヘビーユーザーまでをも取り込めるようになったといえるだろう。

 次に、他社の定額プランと今回のauの定額プランを比較してみよう。


 ドコモは、月額4095円の「パケ・ホーダイ」を提供している。また、Vodafoneの「パケットフリー」もドコモと同様に月額4095円。これらは一見するとauの「ダブル定額」や「ダブル定額ライト」よりも安いように見える。しかし、両社とも組み合わせられる音声プランが決まっており、ドコモだと「プラン67」以上、Vodafoneだと「バリューパックシルバー」「ビジネスエコノミーパック」以上に限られている。そのため、定額制を導入するためには、最低でもドコモ1万1130円、Vodafone1万290円がかかる計算になる。

 それに対してauは組み合わせる音声プランに制限はなく、パケットを上限まで使い切ったとしても、最低8505円で定額を導入できることになる。例えば、「音声通話はあまりしないが、着うたや動画、ゲームなどを大量にダウンロードする」というユーザーにとって、計算上、auが一番安い定額プランを利用することができる。

 また、「ダブル定額ライト」を使えば、最低料金を4900円に抑えることができるので、「パケット通信はたまにしか使わないが、月によっては画像メールの送信やEZwebの閲覧を普段より多めにすることもある」というライトユーザーも安心だ。

 しかし、「通話もたくさん、パケット通信もたくさん」というユーザーにとっては、ドコモ、Vodafoneよりも若干高い定額料金がネックになってくることが考えられる。さらに、音声通話プランの課金単位には若干注意が必要。ドコモのFOMAは30秒単位で課金されるが、au、Vodafoneはプランによっては1分単位となっている。短時間の通話が多い人にはトータルで見るとドコモが一番お得、といったケースもありうるからだ。

 キャリアを選ぶ際には、このような料金プランの特徴と自分の利用スタイルをよく比較しながら検討することが大切であることは言うまでもない。その意味で、改めて今回の「ダブル定額ライト」の導入で注目すべきは、auはライトユーザーからヘビーユーザーまでを包括的に「定額制」に取り込んでいける体制を整えたということ。他社の定額プランはあくまでもヘビーユーザー向けになっているだけに、この動きが今後の純増数などにどう影響するのか、注意深く見守っていく必要があるだろう。