ビックカメラ(新井隆司社長)は、千葉県初の出店となる「ビックカメラ柏店」を3月10日にオープンした。開店前には3000人超の行列ができ、幸先の良いスタートを切った。行列の先頭付近にいた若者に聞くと、前日の午後3時くらいから並んでいたという。松戸市から来たその若者は「液晶テレビが買いたい」と、疲れも見せずオープンを待っていた。

 柏店は、駅改札2階から東口を出てすぐの、デッキ直結した駅前に位置。商業ビル「スカイプラザ柏」内の地上2階から6階が「ビックカメラ柏店」となる。10時開店のオープニングセレモニーでは、柏市長、柏商工会議所会長、そごう社長などらも参加し、テープカットが行われた。

 船橋から来店したビジネスマンは、「武蔵野線で30分で来れた。駅から直結しているので、すぐに行ける気がする。仕事帰りに寄れるのは便利だし、ここまで大きなお店は地元にないので、来る価値はありそう」と評価する。野田線などを乗り継いでやってきた白井市在住の主婦はデジカメがお目当て。「娘が欲しいといっていたので買いにきた」と、柏市以外にも、広い地域の人々に注目されているようだ。

 茨城県から来た20代の女性3人組。今回は、柏店まで車で送ってもらったそうで、柏店で買い物した後、近くのそごうや丸井、映画館などをまわり、電車で帰る予定という。同店舗への来店動機としても、食事やレジャーも含めた相乗効果が見込め、柏駅の起爆剤となりそうだ。

 30歳という若さでビックカメラ柏店店長になった前田光洋氏は、「1000台近くを収容できるそごう柏店の駐車場も利用できるため、初日は予想以上にファミリー客が多い印象を受けている。開店前の市民からの要望でも、一刻も早いオープンを待ち望む声が寄せられ、なかには、『春まで待てない。オリンピックがやっている今、大型テレビを買いたい』というファミリーの声もあった」と、期待の大きさを噛み締めている。商圏としては、北は土浦、水戸あたり、東京に出にくい地域まで考えているようで、今後の郊外店との競合は必至とみられる。

 また、ビックカメラでは、会員ポイントカードにも力を入れており、柏店オープン前の17日間で、すでに当初1万人の予定を上回る3万人の会員化に成功、入会と同時に1000ポイントをつけた。柏駅付近には、高校、大学、企業なども多く点在しており、こうした若い学生たちやサラリーマン、広域のファミリー層がメインターゲットとなっていきそうだ。

 隣接する柏そごうも、ビックカメラに大きな期待を寄せる。「これまでは比較的年齢層の高い人たちが当店のお客さんでしたが、今まで来ていないような客層、年齢層の人たちがビックカメラさんにやってきている印象です。今日はビックカメラさんが目当てでしょうが、徐々に当店にも来てもらいたいですね」(柏そごう店員)と、ラブコールを送る。ビックカメラ5階とそごうが直結する連絡口には、開店にあたって新たにベンチなどの憩いスペースを設け、ビックカメラおもちゃ売り場にきた子供連れファミリーの来店を見込んでいる。

 ビックカメラ柏店の前田店長は、「とにかく目の前のお客さんの要求に応えていくだけ。パソコン、テレビだけでなく、冷蔵庫、羽毛布団など、フルスペックでのビックカメラを展開してきたい」との意気込みを語った。