ビックカメラ(新井隆司社長)は、千葉県初の出店となる「ビックカメラ柏店」を、3月10日の開店に先立ち、一足早く報道陣に公開した。

 新店舗は、JR柏駅東口駅前の商業ビル「スカイプラザ柏」の2階から6階までの5フロア構成で、店舗面積は約6200平方メートル。2階デッキで柏駅に直結し、そごう柏店とは地下1階、5階、8階と連絡通路と結ばれている。また、950台が駐車可能なそごうの駐車スペースを利用することで、周辺地域からのマイカーの乗り入れにも便利。

 このため商圏としては、「水戸から南春日部、杉戸、印西などを含めた人口200万人の地域が対象で、月間30万人の集客が可能」(塚本智明取締役営業部長)と見込んでいる。向こう1年の売上目標は50億円で、ビックカメラ全22店舗のなかでは、第8位の規模となる。

 新店の特徴は、「比較・体感・相談できるわたしのまちの専門店」をコンセプトに、「ショッピングは最大のレジャー」を実感できる売り場づくりを目指したこと。商品は、カメラ、パソコン、テレビ、AV、家電、通信機器をはじめ、DVDソフト、おもちゃ、スポーツ用品、自転車、寝具、お酒など、生活必需品からレジャー用品まで、あらゆる種類が揃っている。

 とくに、30歳で店長に抜擢された前田光洋店長が力を入れたのが、「比較、体感、相談」できるための売り場の工夫。店内には、様々なタイプ、メーカーの商品を比べて、どう違うのかという疑問に応えるためのコーナーがあちこちに開設されている。例えば、「ブラウン管テレビと薄型テレビ」「ビデオデッキとDVDレコーダー」などが、比較できるように並べられ、商品の違いをひと目で比較、確認できるようになっている。

 また、体感コーナーでは、「サイクロン掃除機とフィルター式掃除機」を並べて、ゴミに見立てたプラスチック製のボールを吸い取って違いを実感できるコーナーや、「デジカメで撮って、その場でプリント」を実際に体験できるコーナー、MP3携帯オーディオでネットからの音楽配信を楽しめる「MP3体験コーナー」などアイデアあふれる工夫がこらされている。

 さらに、商品選びのための「専門相談コーナー」も、各売り場ごとに設けられている。ここでは、「家電アドバイザー(AV情報家電・生活家電)」「フォトマスター(カメラ)」といった専門資格をもつスタッフが対応し、納得のいくまで説明を受けることができる。

 前田店長は、こうした新しい店づくりを形にするために、約1年かけて全国の店舗を巡回し、準備を進めてきたという。若い店長がここまで顧客視点での接客にこだわるのは理由がある。今回の柏店が、柏市や駅ビルの管理会社、商店街などからの強い要望を受けて出店を決定したという経緯があるからだ。

 「いままでいろんな出店に関わってきましたが、ここまで地元の人たちから『ビックに来て欲しい』という期待をもらって出店をするのは初めて。出店を決めた後も、地元の人たちから『こんな商品を置いて欲しい』という手紙をたくさんもらいました。それだけに本当の意味で、地元のお客さんに喜んで買ってもらえる店をつくっていきたい」と夢を膨らます。

 開店は、10日の午前10時。店内は明日の開店に向けて、最後の売り場づくりが急ピッチで進んでいる。