「スタイリッシュデジカメ」――最近のデジカメのトレンドを一言で表わすと、こういうことらしい。コンパクトデジカメコーナーに足を運べば、薄型で、大画面液晶で、高級感があって、光学ズームで・・・そんな要素をあわせもつ、おしゃれなデジカメが店頭をにぎわせている。その一方で、機能、デザイン、価格、それぞれに成熟度が増したことで差別化も難しくなり、メーカーは採算あわせに苦慮しているのが現状。ただ、そのなかでも上位メーカーは安定した強さをキープし、二極化の生き残り競争が展開されている。まずは、上位メーカーの販売台数シ

 「スタイリッシュデジカメ」――最近のデジカメのトレンドを一言で表わすと、こういうことらしい。コンパクトデジカメコーナーに足を運べば、薄型で、大画面液晶で、高級感があって、光学ズームで・・・そんな要素をあわせもつ、おしゃれなデジカメが店頭をにぎわせている。

 その一方で、機能、デザイン、価格、それぞれに成熟度が増したことで差別化も難しくなり、メーカーは採算あわせに苦慮しているのが現状。ただ、そのなかでも上位メーカーは安定した強さをキープし、二極化の生き残り競争が展開されている。まずは、上位メーカーの販売台数シェア推移を見てみよう。



 は、「BCNランキング」の04年8月から05年1月までの販売シェアをまとめたもの。終始トップとなったキヤノンの安定した強さが光った。ソニーは、9月の松下躍進でややシェアを落としたが、年末にかけてシェアを上げている。カシオも、キヤノン同様に安定した推移で、05年1月には、同社としては最も高いシェアを記録した。

 9月に躍進した松下の立役者は「LUMIX FX7」。「手ぶれ補正機能」という初心者に訴求しやすい機能と、バリエーションに富んだカラー展開、触れたときの質感などが評判になった。この松下躍進のあおりを受けたのがニコンで、11月には7%台までシェアを落とした。その間、キヤノン、ソニー、カシオの上位御三家は、10%?20%のシェアを確保し続けたうえ、9月から1月に向けて微増傾向。松下は、この3社以外のメーカーシェアを浸食した格好だ。

 次に、機種別の人気モデルをみてみよう。は、05年1月の販売台数シェアトップ10。



 キヤノンの「IXYシリーズ」は、1位、6位、8位と3機種がランクイン。とくに6位の「IXY DIGITAL 500」は、04年3月発売のシリーズ最高峰モデルでロングセラーを続けている。500万画素の最高スペックとともに、一目でそれとわかる「IXY」デザインは根強い人気だ。さらに、画質にも強さの秘密がある。同社商品企画部によれば、「今は薄型大画面が主流だが、画質は似て非なるもの」ということらしい。

 その理由が、同社が開発した画像エンジンの「DIGIC」。一世代目は、デジタルカメラに特化した独自のアーキテクチャを採用し、高画質、高速処理、低消費電力化を実現。二世代目となる「DIGIC II」では、プロ用デジタル一眼レフにも採用する技術を惜しみなく採用し、描画力の高さを追求した。表の1位、8位のモデルがこの「DIGIC II」を搭載している。

 ソニーは、2位の「DSC-T3」が人気。新開発の2.5型「クリアフォト液晶」は、「はっきり違いがわかる」(同社デジカメ担当)ほどの、くっきりした液晶画面を提示。さらに、3倍ズームを搭載しつつも、レンズが迫り出さないフラット構造を採用したのもポイント。レスポンスの高速化とともに、撮りたいシャッターチャンスを逃さず撮れる。

 5位に入ったカシオの「EX-Z55」は、従来機種2.5倍のスタミナバッテリーをはじめ、23種類のベストショット機能、専用クレードルと、小旅行派には嬉しい機能が満載。6位のニコン「COOLPIX4100」は、とっつきやすいフォルムに加え、初心者にやさしい機能に絞り込んだのが功を奏した。

 “見渡せば薄型大画面”というデジカメ市場のなかにあって、やはり強いメーカーには強いなりの要素があった。ただし、デジタルカメラのニーズはほぼ一巡し、今後は初心者よりも買い替えニーズが主流となる。製品の機能強化ばかりでなく、指名買いするファン層の確立や、写真コンテストなどによるデジカメ利用者の裾野拡大が求められそうだ。