アップルの戦略商品「Mac mini」の予約販売は静かなスタート――1月29日に発売されたアップルコンピュータの新しいパソコン「Mac mini」だが、予約販売(1月28日まで)の段階では、ランキングの上位に食い込むようなスタートダッシュとはならなかった(図1)。

 アップルの戦略商品「Mac mini」の予約販売は静かなスタート――1月29日に発売されたアップルコンピュータの新しいパソコン「Mac mini」だが、予約販売(1月28日まで)の段階では、ランキングの上位に食い込むようなスタートダッシュとはならなかった(図1)

 「Mac mini」はアップルの戦略商品。価格は1.25GHzモデルで5万8590円、1.42GHzモデルで7万140円とこれまでのMacのなかでは最も低価格でありながら、縦16.5cm、横16.5cm、高さ5cm、重さ1.3kgのコンパクトなきょう体に、1.25GHzまたは1.42GHzのPowerPC G4プロセッサ、32MBの専用DDRメモリ、ATI Radeon 9200グラフィックスチップを搭載する。

 キーボードやマウス、モニタはあえて同梱せず、「従来、使っていたものをそのまま流用してもらえる」つくりとなっている。さらに、新しく開発したソフト統合ソフトウェア「iLife '05(アイライフオーファイブ)」をバンドルし、新たにソフトを購入しないでも利用することができる。

 1月11日に米サンフランシスコで開催された「Macworld Conference&Expo 2005」で「Mac mini」を発表したスティーブ・ジョブズCEOが、「(この製品の登場で)Windowsから移行ができないという言い訳はできなくなる」と紹介したことからもわかる通り、Windowsユーザーの乗り換えを狙っている。

 アップルはiPodをMacユーザーだけでなく、Windowsユーザーにも販売していることから、iPodでMacに親しみを覚えたユーザーを取り込んでいく戦略を進めている。

 現在のランキングを見ると、圧倒的にWindowsパソコンが優位な状況だが、この状況をどれだけ変えていくことができるのか(図2)。日本法人の山元賢治代表取締役は、「従来のMac売り場だけでなく、Windowsパソコン売り場に置いて欲しい」と販売店に対してアピールしており、どの程度までMacのシェアが拡大するのかは今後、注目すべきポイントとなりそうだ。


 実際に製品を目にしたユーザーのなかには、「ここ数年、マックからは離れていたが、久しぶりにマックに戻ろうか思案している」という人や、「iPodを使い始めて、iTunesに曲をためるパソコンが欲しかったが、そういう用途にぴったり」といった声があがっている。

 きょう体が小さく、オシャレなデザインとなっていることから、商品が店頭に置かれ始めるとさらに売れ行きが伸びる可能性をもっている。実際に、発売当日のランキングでは、1.42GHzモデルが、一気に3位までシェアを上げている。

 問題となるのは、供給体制がどこまで整っているか。発売前の段階では、日本法人では「かなりの数を確保できた」としているが、1月15日に発売された「iPod shuffle」は供給体制の悪さが問題となっている。「Mac mini」の売れ行きも供給体制によって大きく左右されることになりそうだ。