最近は、パソコンのネットワーク設定がわかりやすくなったり、魅力的な無線LAN製品も増えてきた。「気が付いたら、これでパソコン何台目だった」という経験をした人も多いだろう。パソコンが増えると、気になるのは情報漏えい。一家に1台だったパソコンが2台、3台と増えれば不安も高まる。それにともない、セキュリティに対する個人の意識も変わってきたようだ。

 最近は、パソコンのネットワーク設定がわかりやすくなったり、魅力的な無線LAN製品も増えてきた。「気が付いたら、これでパソコン何台目だった」という経験をした人も多いだろう。パソコンが増えると、気になるのは情報漏えい。一家に1台だったパソコンが2台、3台と増えれば不安も高まる。それにともない、セキュリティに対する個人の意識も変わってきたようだ。

 その傾向を反映しているのが、セキュリティソフトの複数ユーザー版購入ユーザーの増加。図は、シマンテックの「Norton Internet Security 2ユーザー 特別優待版」の2004年版と2005年版の販売指数を比較したもの。2004度版11月1週の販売本数を100として比較すると、2005年度版は各週で前年度版を上回ったほか、12月単月の販売本数比較では1.78倍と、倍近い販売量に跳ね上がっている。


 シマンテックによれば、こうした2ユーザー版の購入者は「SOHOばかりでなく個人ユーザーも多い」とのこと。昨年は大企業の個人情報漏えい事件などが大きく話題となったことに加え、最近のクレジットカード被害など、個人のPCユーザーでもリスクマネジメントが大きくクローズアップされてきている。そうした個人の意識の高まりが、“気が付けば2台、3台”という複数のパソコンに対する対策につながっているようだ。

 ウイルスの傾向も変わってきた。最近よく耳にするセキュリティ用語が「フィッシング」と「スパイウェア」。「ウイルス」と一括りにされてしまうことも多いが、実際はかなり違う。「フィッシング」とは、不正者が金融機関などからの正規のメールやWebサイトを装って、暗証番号やクレジットカード番号などを盗もうとする詐欺。「釣り」を意味する「fishing」が語源だ。一方の「スパイウェア」は、パソコンを使うユーザーの行動や個人情報などを収集したりするアプリケーションソフト。広告をしつこくポップアップしたり、ブラウザのページを書き換えてしまう。

 従来の「ウイルス」が主にパソコンの破壊を目的にしていたのに対して、「フィッシング」や「スパイウェア」は個人情報の漏えいに直接つながっていくのが特徴。シマンテックでは、「インターネットでもユーザーのお金をだましとる不正が増えてくる」と指摘している。パソコンばかりでなく、われわれのサイフを直撃する脅威が迫りはじめたことが、ユーザーのセキュリティに対する関心を高めているようだ。

 また、2パックユーザーの購入要因として考えられるのが無線LANの普及。無線LAN技術を搭載した製品や、大手ISPの無線LANモデムの貸し出しなどが増え、「パソコンを複数台もつ家庭」の増加に拍車をかけている。ネットワーク設定も、有線、無線ともに以前よりはるかに簡単になって、パソコンの複数台所有のメリットも感じやすくなった。こうしたユーザーが、2ユーザーパックの購入を下支えしていると思われる。

 ウイルスの増殖傾向は頭の痛い話だが、社会全体でも個人情報の扱いやウイルスに対する意識が高まっている。まずは、ウイルスの被害パターンと防止策を頭に入れて、万が一被害にあったとしても素早い対処をとることが重要のようだ。