NECは、最高35頁／分の高速カラー出力が可能なA3対応カラーレーザープリンタ「カラーマルチライタ9900C」（税別61万8000円）と、最高31頁／分の高速カラー出力「同9800C」（税別51万8000円）の2機種を12月14日に発売した。向こう1年で1000台の販売を見込む。

　新製品は、30頁／分を超える高速出力に加え、新トナー「EA-HGトナー」の採用などによる高画質出力も実現し、高速性と高画質を両立させた。オプションの大容量トレイを使えば、最大3480枚の大容量給紙に対応するほか、カラーマルチライタで初めてフィニッシャーに対応するなど、カラー文書の多量出力ニーズに応える機能を搭載している。

　高速出力実現のために、新開発のエンジンと高性能CPU PowerPC G3 600MHzを搭載した新開発プリントコントローラを採用、「9900C」、「9800C」それぞれカラー最大35、31頁／分、モノクロ45、40頁／分の出力スピードを実現した。両面印刷機能も標準搭載し、それぞれ28、17頁／分のカラー高速両面出力が可能。

　ファーストプリント時間はカラー8.8秒以下、モノクロ6.3秒以下で、ウォームアップ時間も45秒以下に短縮し、電源投入後、短時間で印刷できる。

　また、均一サイズで小径化したEAトナーに改良を加えた「EA-HGトナー」を採用することにより、精密な画像再現と色鮮やかな自然なカラー高画質出力が可能になった。印刷モードも標準、高画質、高精細と3モードを用意。標準、高画質モードでは9600相当×600dpi、高精細モードでは1200×1200dpi出力のシャープな高画質出力を実現。

　高速イーサネット100BASE-TX（TCP／IP）を標準搭載しているため、追加投資することなくネットワーク環境に接続できる。オプションでAdobe PostScript 3に対応し、LinuxやUNIX用アプリケーションなど多様な環境に適応する。さらにPDFファイル印刷時、専用アプリケーションを開かずにパソコン上のアイコンにドラッグ＆ドロップするだけで印刷を可能とする「コンテンツブリッジ・ユーティリティ」を標準添付しているため、PDFファイルのスピーディな印刷が可能。

　このほか、セキュリティ対応として、印刷データを暗号化する「SSL暗号化通信」機能により、不正アクセスによる情報漏洩防止が可能。オプションの内蔵ハードディスク内に書き込まれた印刷データを、印刷後に上書き消去する機能も搭載し、不正アクセスによる解析を防止する。