ロジクール、高音質モデルでマルチメディアスピーカー分野に本格参入

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2004/09/30 19:35



 ロジクール(青柳マテウ社長)は、THX認定DTS 96/24デコーダー搭載5.1chサラウンド サウンドシステム「Z-5500 Digital」を始めとしたマルチメディアスピーカー4製品を10月29日に発売する。価格はすべてオープンプライス。PCがエンターテインメントハブとなりつつあるなか、マウス、ゲームパッド、ウェブカメラを補完する位置付けとして、本格的にマルチメディアスピーカー分野に進出する方針。

 同社では、01年3月にオーディオ機器メーカーである米Labtecを傘下に収め、すでに米国・ヨーロッパでスピーカー製品を投入している。両国を合わせたマルチメディアスピーカー市場では、29%のトップシェアを獲得しており、今回、満を持して日本に製品投入することにした。

 製品ラインアップは、ハイエンド向け「Zシリーズ」とスタンダード製品「Xシリーズ」の2ライン。「フラッグシップ製品を投入してシェアを伸ばす」(米Logitech オーディオ&インタラクティブ エンタテインメントBU ロバート・ウィック シニアバイスプレジデント)のが同社の戦略で、フラッグシップ製品の「Z-5500 Digital」(ロジクールストア価格4万9800円)では、ルーカスフィルム社が提唱する、映画館や劇場での臨場感を忠実に再現できる品質基準「THX」認証を受けている。

 また、音質では、ドルビーデジタル&DTS 96/24に対応したデジタルデコーダーを搭載。「CDはサンプリングレートが44.1kHz、16ビットだが、新製品は96kHZ、24ビットで、いかに高い音質になっているかがわかる」と話した。

 187W、サイズ25.4cmのサブウーファーは、アルミと木を組み合わせた本格仕様となっており、フレアバス構造を採用。「現在市場に出ている競合製品のサブウーファーのサイズは約20cmにとどまっているが、サブウーファーが大きければ大きいほど低音が増幅され、シアタークオリティのサウンドを体感できる。また、音質だけでなく、価格についても、かなりの市場調査を行ったうえで決定した」(米Logitech オーディオBU ウェルズ・ブリムホール グローバルプロダクトマネージャー)と、コストパフォーマンスの良さをアピールした。

 このほかの特徴は、(1)独自のアルミニウムフェイズプラグ採用のツィーターが中高音域を干渉なく再現、(2)500W、5.1chサラウンド、(3)2chステレオ方式などの音声を擬似的に5.1chサラウンドで再現する「ドルビープロロジックII」を採用、(4)最大6種類の入力に対応、(6)壁への取り付けも可能なサテライトスピーカー――など。

 なお、同時発売する3製品は、(1)ウッド&メタルデザインのプレミアム2.1chスピーカー「Z3」(ロジクールストア価格9980円)、(2)FDD2デュアルドライバーサテライト搭載5.1chスピーカー「X-530」(同1万2800円)、(3)FDD2デュアルドライバーサテライト搭載2.1chスピーカー「X-230」(同6980円)。

 各製品とも「Z-5500 Digital」同様、迫力のあるサブウーファーを搭載しており、臨場感のあるサウンドを楽しむことができる。とくに「Xシリーズ」には「FDD2(Frequency Directed Dual Drivers)」技術を採用しており、サラウンドシステムで起こりがちな、サテライトスピーカー同士のサウンド干渉によって発生する不安定なリスニングスポットを防止する。同技術は特許を取得している。