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ロボットと人間の協働を推進、ビックカメラなど3社による物流施設の実証事業

 三菱HCキャピタル、ビックカメラ、山善の3社は、経済産業省による委託事業「令和5年度流通・物流の効率化・付加価値創出に係る基盤構築事業」に採択された。同事業は物流施設でのピースピッキング作業を協働ロボットが担うことで、効果的な活用事例の創出を目指すものだ。3月4日、3社はビックカメラの物流施設「船橋センター」で協働ロボットが作業している様子を披露した。

実証事業で採用した協働ロボット

人手不足の解消へ

 物流分野では労働力不足が進んでおり、物流施設での作業を自動化・機械化する動きが活発化しつつある。中でも、需要がますます増えているEC事業においてはピースピッキングが最も人員が必要な作業で、物流ロボットによる自動化に注目が集まっている。一方、形状の異なる商品に対応する自動化技術には投資コストや導入環境の整備が課題となっている。

 今回の事業では、物流ロボットの効果的な活用を目指し、ロボットと手作業の組み合わせ、使用環境・運用方法の標準化などを実証。具体的には、物流施設のピースピッキング工程で協働ロボットによる複数のユースケースで商品や作業への柔軟性・安全性の確保、投資効果を高める環境整備の精査を実施。ビックカメラの物流施設でロボットの実証テストを行うことになった。
 
協働ロボットによるピースピッキング
 
ロボットと手作業の組み合わせ

 今回の事業における各社の役割は、三菱HCキャピタルがプロジェクト管理や成果の取りまとめ、使用機器のレンタル、ビックカメラが検証時のフィールドやデータの提供、現場環境の構築、山善がロボットの調達や現場調整、システムインテグレート、ロボットの安全教育など。

 成果の取りまとめを担当する三菱HCキャピタルでは、食品分野や施設管理分野でロボットフレンドリーな環境整備に取り組んでおり、これまで山善と協業して協働ロボットビジネスを推進してきた。今回の事業でも、ロボティクス領域のパートナーシップや製品・サービスの構築力を駆使して、ビックカメラのEC事業に関する知見や山善の高度なシステムエンジニアリング力を組み合わせ、物流分野のロボットフレンドリーな環境の整備につなげていく。
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