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大学院入試の面接選考で大事なのは? 三つのポイントを解説

暮らし

2024/01/05 18:00

 【学び直しとしての大学院~社会人3年目からのリスキリング入門~・5】連載第5回目となる今回のテーマは「大学院入試の面接選考三つのポイント」です。大学院入試の書類選考を突破すし、その後のステップとなる面接選考について解説したいと思います。

面接時間は20~30分

 大学院入試の面接官はたいていの場合、教授、准教授をはじめとした専任教員が担います。中には、受験生の希望研究テーマに合わせて、マッチする教員が担当するケースもあります。形式や質疑応答の時間については大学院毎に異なりますが、受験生1人に対して面接官は3人程度、およそ20~30分が一般的です。

 大学院で教鞭を執る専門家が複数人集まって質問攻めにするわけですから、受験生は緊張しないはずがありません。いくら面接慣れした人でもこのようなプレッシャーがかかった状況では、上手く自己アピールできないこともしばしばあります。筆者は院試専門オンライン予備校「志樹舎」を主宰し、これまで数多くの受験生の面接準備をサポートしてきました。そこで、今回はその知見をもとに絶対に押さえてほしい面接選考のポイントを三つ紹介します。
 

ポイント1 過去の職務経歴

 ポイントの一つめは「過去の職務経歴」です。面接官は事前に提出された出願書類に目を通しています。それを踏まえて、略歴は簡潔(目安は1分以内)にまとめ、特に強調すべき業績があれば効果的にアピールできるように準備しておきましょう。面接本番では、「自己PRを兼ねて」といったように少し角度を変えて職務経歴を問われることがあります。そのような場合、単なる事実の羅列ではなく、自身の長所に触れるなど、質問の意図を汲んで回答する必要があります。そのために、いくつかのシチュエーションを想定して回答を準備し、繰り返し模擬演習しておくことが有効です。
 

ポイント2 現在の問題意識

 ポイントの二つめは「現在の問題意識」です。研究は「問いを立てること」からスタートします。面接官は受験生の問題意識がどこにあるのか、関心を持って話を聞いています。ですから、「今、関心を持っているテーマは何か」「大学院に入って何を研究したいのか」を分かりやすく答えられるようにしておくことが大切です。もちろん、興味関心や希望する研究テーマが変わることはあり得るでしょう。しかし、それでも構いません。むしろ、その方が自然です。面接で答えた内容を入学後に必ず実行しなければいけないわけではありません。あくまでも入試時点での問題意識を明確にできていることが大事なのです。
 

ポイント3 未来のビジョン

 ポイントの三つめは「未来のビジョン」です。これには、「研究を通じて実現したいゴール」と「受験生自身が研究を通じてどうなりたいか」の二つの意味合いがあります。前者については、研究目的に始まり、修士課程の二年間で何をどこまで達成したいのか、実現可能な目標を設定しておくと良いでしょう。一方で、後者については、自身が大学院での学びを通じて、将来的にどのような姿を目指しているのか。その理想像を示してください。また、大学院修了後の具体的な希望進路についても検討しておきましょう。その際、あえて大学院を経由してそのキャリアを歩むことのメリットも忘れずに語ってください。
 

一貫性を意識しながら会話

 以上、面接選考のポイントを紹介してきました。いかがだったでしょうか。過去、現在、未来を整理し、それぞれの辻褄が合うように一貫性を意識しながら会話することを心がけてください。そうすることで、面接官から「ぜひ、ウチに入学してほしい!」と一発合格の太鼓判をもらえるはずです。ぜひ、参考にしてみてください。