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FCCLが掲げる「人を想うモノづくり」とは? FMV LIFEBOOK UH/NHシリーズに具体像を探る


 富士通クライアントコンピューティング(以下、FCCL)が展開するFMVのブランディングメッセージは「人を想うモノづくり」。分かりやすく言い換えると「ユーザーがどのような使い方をするかを徹底的に考えて、満足する結果が得られるような製品を作り込む」といった意味になる。これは6年ぶりの大型アップデートとなった「Windows 11」搭載の2021年秋冬モデルでも変わらないメッセージだ。

 例えば、Windows 11ではビデオ会議システムの「Microsoft Teams」が、OSの標準機能になったが、FMVは新モデルでTeamsなどオンラインコミュニケーション時の周囲のノイズを削除し、音声のやり取りが劇的に聞き取りやすくなるソフトウェア「AIノイズキャンセリング」を搭載している。使う人のことを考えてPCを開発しているからこそ、OSの進化と同じ方向を見据え、このタイミングで提案できたといえるだろう。

 日本人のライフスタイルを研究し、FCCLとして何が提案できるのかを考え、部品一つひとつの選定から、ソフトウェアやサポートまで徹底的にこだわって「人を想って」作る。この記事ではその具体的な作り込みの様子を探ってみたい。
 
FMVのブランディングメッセージは
「人を想うモノづくり」

ビジネスからエンタメまで FMVがモノづくりでこだわるポイント

 「人を想うモノづくり」において、FCCLは日本の社会問題の改善やユーザーのライフスタイルの向上を実現するために、(1)日本の将来を担う人材へ向けて学びと遊びの提供、(2)デジタル社会での活躍の応援、(3)デジタルデバイドを取り除いて安心安全の生活へのコンセプトを掲げている。

 昨今のデジタルライフは、ライブ観戦やスポーツ観戦などでリアルな体験とオンラインで二極化が進んでいる。さらに5Gの普及はeスポーツ観戦やオンライン教育といった新たなオンライン需要を拡大していくと見られる。生活に目を向ければ、ネットショッピングはますますカジュアルなものになり、ネットスーパーなどオンラインにおけるインフラ整備は日本の津々浦々で整いつつある。

 こうした背景をもとに、上記の三つのコンセプトに沿って、使う人を想うモノづくりが進められている。分かりやすい具体例としては、10月5日発表のFMVのすべての機種に新たに搭載された「AIノイズキャンセリング」「スマホカメラ転送」「テレビ番組リンク」の三つのアプリケーションがあげられる。

 AIノイズキャンセリングは、オンライン会議で自分の声以外をノイズと見なして、通話相手に聞こえなくできる。家族やペットが近くにいる部屋で会議に参加せざるを得ず、会議に関係のない生活音や家族の声を、取引先や上司に聞かれたくないという人には大変重宝する機能だ。
 

 スマホカメラ転送は、スマホに専用アプリをインストールすることで、スマホのカメラ映像をPCのWebカメラとして認識、活用できるアプリケーションだ。PCのWebカメラとの切り替えは設定で簡単に行えるため、オンライン会議の最中に見せたい紙資料を映したり、屋外からその場の様子を映して報告するといったときに、ノートPCを抱えてWebカメラで映さなくて済む。
 

 テレビ番組リンクは、DLNA対応のテレビかレコーダーと連携する、動作の軽快なテレビ番組の視聴アプリだ。リアルタイムの視聴だけでなく、録画した番組をPCにダウンロードして好きな時間に見ることもできる。
 

 三つの機能はいずれも、昨今のユーザーを取り巻く社会状況の変化に適応した内容だと分かるだろう。

軽さだけじゃない、実用性を担保した“世界最軽量”

 「人を想うモノづくり」が結集した具体的な製品として、本稿ではFMV LIFEBOOK UHシリーズとFMV LIFEBOOK NHシリーズを紹介したい。まずはFMV LIFEBOOK UHシリーズ。こちらは「圧倒的な世界最軽量と使いやすさの両立」をコンセプトにした、13.3型モバイルノートPCだ。

 世界最軽量モデル「UH-X」と長時間駆動モデル「UH90」は、初代モデルが2017年2月発売で、2021年モデルの「UH-X/F3」と「UH90/F3」は5世代目となる。2021年はAMDのAPUを採用した「UH75/F3」とWeb限定モデルの「FMV Zero LIFEBOOK WU4/F3」も追加ラインアップする。
 
世界最軽量モデル
「LIFEBOOK UH-X/F3」

 2017年2月に発売した初代最軽量モデルの重量は約761g、最新の2021年冬モデルで約634g。長時間駆動モデルは初代が約913gで、2021年冬モデルでは約834gと、両モデルとも初代機からさらなる軽量化を実現している。長時間駆動の「UH90/F3」はバッテリー容量が大きい分、世界最軽量モデルよりも200g前後重い。それでも、両モデルとも重量は1kgを余裕で下回り、ペットボトルを持ち歩く感覚でいつでも携帯して使える高いモバイル性が魅力だ。

 この軽量化への執念は、長年にわたるPC開発の現場で培われた創意工夫の集大成と言える。一本ずつのネジの大きさ、形、材質に至るまで、部品の1点1点を見直し、0.5g未満の効果を積み重ねて軽くしている。最新モデルでは、試作機開発前で80点以上の軽量化のアイデアを出し、試作機の評価中にも40点以上の軽量化のアイデアを追加して完成にこぎつけたという。

 FMV UHシリーズはただ軽いだけでなく、実用性をしっかり備えている。2020年冬モデルでは三辺狭額縁化でディスプレイサイズを保ったまま、フットプリントで92%の小型化を実現。狭額縁化によってLCD部の剛性が損なわれぬよう、天板にカーボン素材を採用し、持ち歩いたり、満員電車に乗ったりしても不安のない剛性を備えている。

 モバイルPCは外出先での利用が基本となる。このため、昨今のマスクを装着した状態での認証が可能な指紋認証を搭載。サインイン時のパスワード入力の手間を軽減している。また、Webカメラには物理的にレンズを塞げるカメラシャッターを採用し、カメラの切り忘れや操作ミス、意図せぬ映り込みでセキュリティが損なわれることを防いでいる。
 
マスク装着時でもスムーズに使える指紋認証を採用

 最新モデルでは筐体のシルエットはそのままに、有線LANコネクタの小型化や、充電機能のUSB Type-Cへの集約、カメラモジュールの小型化、WWANアンテナをLCD側から本体側に移すといった工夫を行い、各所の部品寸法やクリアランスも見直して軽量化している。

 FMV UHシリーズは豊富なコネクタにより、変換アダプタの持ち歩きが不要な点も特徴としている。有線LAN、SDカードスロット、USB Type-C/Type-A、HDMIという必要十分なコネクタ類は、本体の両サイドの奥に集約し、ケーブルをつないだときに、キーボードやタッチパッドの操作の邪魔にならないよう配慮している。
 
薄型の筐体ながらインターフェースが充実

 このほか、注目したいポイントにスピーカーがある。スピーカーは基本的に大きな面積を取るほど良い音が出せる。新モデルではスピーカーを小さくても良い音にする取り組みが図られ、従来より厚さを抑えた新しいユニットに変更した。これにより、マウスパッドのクリックの位置とスピーカーの位置を共存できるようになったため、スピーカーの容積が増やせ、より良い音が出せるようになった。先述のAIノイズキャンセリングも合わせ、オンライン作業で音を扱う機会が増えていることを考えると、タイムリーな変更といえるだろう。

15.6型ノートの置き換えにピッタリ、大画面リビングノート

 FMV NHシリーズのコンセプトは「不慣れなユーザーにも寄り添う、シニアや家族でも安心・安全で使いやすいパソコン」だ。筐体は2019年夏モデルから継続する狭額縁タイプ。2021年冬モデルでは、CPUメモリを強化した。上位機の「LIFEBOOK NH90/F3」には、AMD Ryzen 7-5800Uを搭載。従来モデルと比べ、グラフィック性能が大きく向上している。
 
17.3型の大画面液晶を搭載する
「LIFEBOOK NH90/F3」

 イエナカ時間が増え、画面の大きいA4ノートの買い替えを考えた際、15.6型とほぼ同じフットプリントの中に、一回り大きな17.3型の高輝度大画面液晶を備えている。特徴やメリットが分かりやすく、量販店のPC売り場などでも注目されている製品だ。

 この画面サイズのノートPCは、ゲーミング以外ではあまり発売されていないので、ユーザーにとってはありがたい選択肢となっている。デスク上で大きすぎないサイズなので、デスクトップPCからの買い替えで選ぶ人も多いそうだ。
 
約7.7mmの狭いベゼルを採用することで見た目以上の大画面液晶を搭載

 本体は一般的なA4ノートよりも高級感のあるアルミ製金属筐体で、比較的高年齢のユーザーでも所有感をくすぐられるラグジュアリーな質感を醸す。キーボードは深い打鍵感が得られる2.5mmのキーストローク。テンキーも搭載し、Excelなどの作業も容易だ。指紋認証を搭載し、上位機のNH90/F3ではWebカメラと連携したWindows Helloによる顔認証も対応する。
 
キーボードの質感もラグジュアリー。
深い打鍵感で快適なキーストロークが可能

 オンライン利用の高まりを受けて、カメラの左右に高機能マイクを4つ搭載。音声認識の精度が向上し、真正面以外の位置からの発話も正確に捉え、自分の声が相手に伝わりやすくなっている。先述のAIノイズキャンセリングにももちろん対応する。

 相手からの声の聞きやすさにも配慮しており、クリアで迫力のあるサウンドを追求した「Dirac Audioボイス機能」が、音楽や映像の鑑賞だけでなく、オンライン会議でも声の聞きやすさをしっかりサポートする。

 在宅ワークの多いユーザーにとって大きな魅力となるのが「HDMI IN」の搭載だ。通常、ノートPCが搭載するHDMIコネクタは、出力用のHDMI OUTのみだ。テレビと接続してPCの画面をテレビに映し出すといった使い方をするが、入力用のHDMI INを搭載していれば、本機を持ち運べる大画面のセカンドディスプレイとして使える。この場合、PCの電源がオフの状態でも画面だけ利用できる。

 役立つのは仕事だけではない。イエナカ時間を楽しむうえでも重宝する。NHシリーズは大きな画面を活かし、複数人でコンテンツを満喫できるのもメリット。HDMI INには、ビデオカメラやゲーム機、スマートフォンなどもつなげられるので、テレビのない部屋でも家族でエンタテインメントを楽しめる。

 液晶画面のすぐ下に、HDMI IN/OUTの切り替えボタンが用意されており、LEDが点灯すればINのモードだとすぐに分かるなど、使い勝手が良い。Fnキーを使えば画面の輝度や音声のボリュームなども調整できる。

 NHシリーズはこれまで海外の工場で組み立てを行っていたが、2021年からは国内で設計から組み立てまでを行うメイドインジャパン製品になった。海外製造でも品質保証はしっかりしていたものの、やはりメイドインジャパンの安心感は格別と感じる人も多いのではないだろうか。

 組み立てと確認を行うFCCLの島根工場では、日本の厳しい検査基準やきめ細やかなサポートで日本のユーザーの信頼に応える製品づくりを行っている。この島根工場の取り組みについては次回記事で改めて紹介したい。(ライトアンドノート・諸山泰三)

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