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サウジ・日本初の共作アニメ映画のジャパンプレミア開催──「ジャーニー 太古アラビア半島での奇跡と戦いの物語」

 サウジアラビアのアニメ制作会社・マンガプロダクションズ東映アニメーションが共同制作したアニメ「ジャーニー 太古アラビア半島での奇跡と戦いの物語」のジャパンプレミアが6月24日、東京の有楽町朝日ホールで行われた。

 ストーリーの舞台は古代アラビア半島。巨大な象の群れを操る大軍団を率いて、商業価値の高いメッカの占領とカアバ神殿の破壊をもくろむアブラハ。一方、メッカの村人とともに、家族や仲間、カアバ神殿を守ろうとする主人公アウス。4つのエピソードはともに語られる戦いと信仰の物語だ。基本構成とコンセプトはサウジアラビア・リヤドのマンガプロダクションズ、制作は東京の東映アニメーションズが担当。声優陣にはサウジアラビアでも人気の高い豪華なキャストをそろえた。舞台挨拶にも、主人公アウス役の古谷徹氏、傭兵ズララ役の神谷浩史氏、侵略者アブラハ役の黒田崇矢氏が駆けつけた。
 
声優陣を迎えての舞台挨拶の模様

 ジャパンプレミアの冒頭、マンガプロダクションズのイサム・ブカーリCEOはビデオメッセージを寄せた。「サウジアラビアと日本は、これまでの石油と貿易が中心の関係だったが、今後はコンテンツ、文化、エンターテインメントの分野でも強いパートナーシップを構築していきたい。コロナ禍でジャパンプレミア出席のための来日はかなわなかった。とても悔しい思いをしている。まるで娘の結婚式に出席できない父親のような心境だ。しかし、今回、両国初の合作アニメ映画を完成させ、ゼロをイチにすることができた。今後これを1000、1万、1億と成長させていきたい」と語った。
 
「ジャーニー 太古アラビア半島での奇跡と戦いの物語」のポスター

 舞台挨拶に立ったアウス役の古谷徹氏は「サウジアラビアと日本が共同でアニメ映画をつくるという話を聞き、とても驚いたが、歴史に残る大作の主人公のオファーをいただき、大変光栄だ。メッカに住む普通の青年が信仰の力で強大な敵に立ち向かう姿を表現するよう意識した。妻と子を持つ男の家族愛の深さもセリフに込めて演じた」と話した。

 「ジャーニー 太古アラビア半島での奇跡と戦いの物語」は6月25日から東京の新宿バルト9、大阪の梅田ブルク7で上映されている。(BCN・道越一郎)