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せせらぎのある街・埼玉県新座市、ベッドタウンで自然も豊か

時事ネタ

2021/06/04 18:00

 東京都と隣接している埼玉県新座市。市内の新座駅から池袋駅まで30分ほどと、都内への交通の便がいい場所だ。東京のベッドタウンとして大きな役割を果たしていながらも、昔ながらの用水が今でも大切に受け継がれていたり、カワセミが人々と共生する川が流れていたりと、魅力の多い街となっている。

 新座市には、「平林寺」という臨済宗のお寺があり、天然記念物に指定されていることが知られている。天皇、皇后両陛下が訪問されたこともあるなど、由緒正しく歴史の長い寺院である。江戸時代、徳川家光・第3代将軍、徳川家綱・第4代将軍に老中として仕え、川越の藩主でもあった松平伊豆守信綱公と深く関係があるとされており、信綱公の墓が今でも目視で確認できるほど奇麗に残されていることも有名だ。

 また、平林寺といえば紅葉が綺麗なことも、伝えておかなければいけない。もみじ真っ盛りの10月、平林寺の境内はまるで、そこだけが小説の世界のよう。言葉を尽くせないほどの美しさなので、平林寺を訪れるなら秋が絶対におすすめだ。
 

 平林寺に加えて、新座市にはさまざまな魅力あるスポットがある。特に、緑豊かな新座市の市内でも随一、水と緑がみごとに調和しているスポット「妙音沢」だ。

 妙音沢は、荒川水系黒目川の支流の小さな沢だ。そのせせらぎの音は例えようもなく澄んで美しく、何か楽器をかき鳴らしているような音にも聞こえる。そのためか、妙音沢には信仰深い盲目の琵琶法師が弁財天から琵琶の秘曲を授かったという伝説が残されており、それが沢の名前の由来にもなっている。

 また、ボランティアで行われている保全活動により、カタクリやイチリンソウ属などの植物に加え、プラナリアやサワガニ、ヘビトンボなど、豊かな生態系が育まれている様を見ることができる。涼やかな林の中、妙音沢のせせらぎを聞きながらの散歩は格別なものだ。生き物たちの生命力が強い夏に、妙音沢は一層強く輝く。来訪する際、虫除けなどの対策は施してほしい。
 

 その他にも、歴史資料館、テラスのある市役所、冒頭の用水など、ワクワクするようなスポットがたくさん存在する。空気がおいしく過ごしやすい。それでいて、不便でもない。筆者にとって、新座市は本当に住みやすい街と日々感じている。機会があったらぜひ、新座市を訪れてみてほしい。(フリーライター・雨たた)