「見直したい家計の固定費」、2位はネット回線 1位は?

データ

2021/03/18 19:00

 ALL CONNECT(オールコネクト)は、全国の20歳~59歳の男女を対象に、新生活のタイミングで見直しを行いたい家計の固定費に関する調査を実施した。

家庭内で継続的に発生する固定支出について、【契約を見直したい】もの(N=1万9054)

 今回の調査では、SCR調査対象者に対し、「家計の中で高いと感じる固定費」に関する質問を行ったところ、1位が「スマートフォン・携帯電話通信費」(50.6%)、2位が「電気代」(46.9%)、3位が「インターネット回線通信費」(43.0%)という結果になった。
 
家庭内で継続的に発生する固定支出について【高いと感じる】もの(N=1万9054)

 また、「家計の中で見直したい固定費」に関する質問を行ったところ、1位「スマートフォン・携帯電話通信費」(47.5%)、2位「インターネット回線通信費」(39.8%)の順となった。「インターネット回線通信費」が、「家計の中で高いと感じる固定費」でランクインしていた「電気代」よりも上位にランクインし、“通信費”に対する節約意識の高さがうかがえる結果となった。

 一方で、「インターネット回線通信費」の見直しを行いたいと思っている(N=7574)に対して、すぐにでも見直したい、実際に行動を起こしているか質問したところ、9割は「すぐには行動を移す予定はない」と回答していた。

 見直したいが、行動は起こしていない理由について聞くと、4割は解約費用の発生を、3割は乗り換えにともなう初期費用の発生を懸念していることがわかった。見直すために追加費用が発生するような見えない支出が、見直し行動の足かせになっていることが明らかになりました。

 インターネット回線見直し意向者に対して、回線契約時のきっかけを質問したところ、更新のタイミングが最も多い結果となった。違約金の発生を避けるために更新のタイミングで再契約を図る、という消費者行動と推察でき、業界主導の契約形態によりネット選択時期が限定化されていると考えられる。また、引っ越しなど生活環境の変化も上位となり春の新生活に向けて、さらにインターネット回線のクリーンな契約の定着が期待される。

 今回の調査結果を受けて、経済ジャーナリストの荻原博子氏は、「新型コロナ禍で仕事も学習もリモート化するなか、インターネットの通信費が上がってしまったと嘆く家庭も多いようだ。総務省は、携帯キャリアの通信費値下げを推進しているが、同時にネット通信料金の値下げにも、もっと取り組んでもらいたいと思う。また、複雑で不透明な契約や料金体系を見直すと同時に、目に見えない違約金などの仕組みも、透明化するような行政指導も望まれる。利用者は、目先のキャッシュバックなどに釣られず、必要なオプションを見極めること。違約金や初期費用などの見えづらい支出である“隠れ負債”の存在をしっかり把握すること。また、悪質な業者も出てきているようなので、業者を見極めることも大切になる」とコメントしている。