ソニー、PS5の供給不足の改善はまだ先に

経営戦略

2021/02/04 19:00

 ソニーは2月3日の決算会見の中で、2020年11月12日に発売した次世代ゲーム機PlayStation 5(PS5)が12月末までの約2カ月で450万台が売れたことを明らかにした。国内ではネットによる抽選予約での当選が難しく、品薄状態で入手困難な状況が続く。ユーザーの間で半ばあきらめムードすら漂っているが、世界的な半導体不足も重なり、供給が改善されるのは、まだ先になりそうだ。

発売前から期待が高かったPS5

 純利益で1兆円の大台に乗せ、第3四半期の業績が好調だったソニーだが、PS5の供給では問題を抱えている。9月下旬からネットで予約受付を開始するなど発売前から期待が高かったこともあり、年が明けても品薄が改善されない現状に対し、しびれを切らしつつあるユーザーも少なくない。

 会見で十時裕樹副社長兼CFOは「今年度中の760万台以上の販売達成に向けて計画通りに進捗しているが、お客様からの強い需要には十分に応えられていない」と、計画を上回る需要に対応しきれていない状況を認めた。
 
発売から約2カ月で450万台を販売したが国内では品薄が続く

 供給不足の背景には、新型コロナによる想定以上の巣ごもり需要の高まりと、世界的な半導体不足がある。

 巣ごもり需要では、12月のPSユーザーの総ゲームプレー時間は前年同月比約30%増と大幅に伸びたという。また、PS5ユーザーのプレイステーション プラスの加入率が87%(12月末時点)であることが示されるなど、本体が入手できれば、ユーザーエンゲージメントの極めて高いサービスであることがわかる。
 
ソニーの十時裕樹副社長兼CFO

 半導体不足については、「少なからず影響があり、これ以上のキャパシティを上げることはなかなか難しい」と語り、品薄状況はしばらく解消されないことを示した。

 とはいえ、当初から来年度の部材調達は、PS4導入2年目の年間1480万台を上回る計画を立てているという。新型コロナによる外出自粛や世界各国でのロックダウンなどで、計画をはるかに上回る需要が膨らんだというわけだ。

 「顧客の期待に応えきれていない事実は真摯に受け止めたい。1台でも多く、早く生産したい思いは強い」と語る十時副社長兼CFOだが、PS5が多くの人の手元に届くにはまだしばらく時間がかかりそうだ。(BCN・細田 立圭志)

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