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上新電機、新型コロナ対策で「元日営業」をとりやめ休業に

経営戦略

2020/11/27 17:00

 上新電機は、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、「3密」を避け感染拡大を防止する観点から、恒例の元日営業をとりやめ休業することを決定した。テナントとして入居している一部店舗は除き、直営店の149店舗が対象になる。なお、ネット販売のJoshin Webは営業する。

元旦営業を休業する上新電機

時短営業で常時フルメンバー接客のメリットも

 深夜を含む長時間の営業や正月の営業を見直す「働き方改革」の気運が社会全体で高まる中、新型コロナ感染拡大という環境の変化に対応するかたちで時短営業が広がり、小売店舗の営業スタイルは大きく変化している。

 同社でも感染拡大抑止と事業継続の両立を目指し、顧客と従業員の感染を防ぐ様々な対策を徹底しつつ時短営業を継続しているが、今回、政府が「3密」を回避するため年末年始休暇の延長・分散を企業に要請した趣旨を鑑み、顧客の来店が集中すると予想される元日の営業を取りやめることとした。
 

 上新電機では、元日の営業を年に一度の特別イベントとして2002年から実施。毎年多くの顧客が来店する恒例行事として定着しており、営業面でも大きなウェイトを占める。しかし、顧客と従業員の安全と健康を優先するとともに、日々マスク越しで接客している従業員の労に報いリフレッシュの日を設けるとの考えから休業を決めた。

 新年は1月2日から営業するが、顧客には年末から福袋やお値打ち商品を用意し、一足早い初春を届ける予定だ。

 また、同社では、感染防止策の一環として当面時短営業を継続する。時短営業は、従業員の健康維持に効果があるだけでなく、1シフトの勤務態勢が常時フルメンバーによる顧客応対を可能とし、よりレベルの高いサービスを実践できるメリットもあるという。

 コロナ禍がもたらしたニューノーマルに適応した営業スタイルを確立することで、感染症対策に万全を期すとともに、今後も顧客に支持される店舗運営を目指す。