【家電コンサルのお得な話・22】 「食欲の秋」ということもあり、これから年末にかけて月を追うごとに炊飯器の買い替えが増えてくる。家電量販店もシーズンに合わせて、年末に向けたお買い得な商品を多く訴求するので、買い替えを検討しているのであれば、この時期を見逃さないようにしよう。今回は、炊飯器の選び方で意外に見落としがちな「容量」について紹介しよう。

ごはんのおいしいシーズンになり、炊飯器の買い替えが増える

 一般的に炊飯器の価格差は、(1)炊飯器の種類(マイコン式かIH式か)、(2)IHなら側面加熱か全面加熱か、(3)内釜の素材と構造、(4)圧力式、真空式など炊飯方式の付加機能、(5)炊飯メニュー数――などの違いによって変わってくる。

 (1)の炊飯器の種類については、これ以外にガス炊飯器もある。しかし、ガス炊飯器はネット通販でしか取り扱いのないケースも多いため、検討しているなら店で実機の展示があるかどうか、電話で確認してみることをおすすめする。
 

 先述した五つのポイントは、販売員が接客時に顧客にヒアリングする際の主な項目になるが、気を付けたいのが「容量」である。販売員の説明でも、意外にさらりと流されてしまうことがある。なお(1)~(5)については、またの機会に一つひとつ丁寧に説明したい。

3合炊くなら5.5合炊きで炊いた方がおいしい

 さて、おいしいご飯を炊くには上記五つの項目に加えて、家族構成(人数と年齢、食べる量など)を考えて「炊く量は少なすぎず、かつ少し余裕を持たせたものを選ぶ」というのがコツである。

 通常は、3合炊き=1~2人、5.5合炊き=3~5人、1升炊き=6人以上――が目安となるが、食べ盛りの子どもがいるかなどを考慮して、少し余裕をみた容量のタイプを選ぶことが大切である。

 また、炊飯器では「3合炊くなら、3合炊きで炊くよりも5.5合炊きで炊いた方がおいしい」といわれる。これは、ごはんと内蓋の間に適度な空間があった方が、内釜の中でコメが対流しやすくなり熱が伝わり、炊きむらが防げるからである。

 ただ、「5.5合炊きで1合を炊く」というように、炊く量が少なすぎると、内蓋の中の空間が広くなりすぎて、炊飯時の熱効率が悪くなり、やはり炊きむらが生じておいしく炊けない。「少量モード(メーカーによって機能名に違いがある)」を搭載していない機種では、「最大容量の7割程度=通常炊く量」として覚えておくといいだろう。

 実際に、「盆や正月に息子夫婦と孫が来るため、せっかくなら大きい炊飯器を購入しよう」と考えるケースは多い。しかし、1升炊きタイプで普段使いは2合しか炊かないという使い方はおすすめできない。せっかく炊飯器を買い替えるなら、たまの来客時ではなく、普段食事するときの家族構成を中心に考えたい。そうすれば、毎日おいしいごはんが食べられて、購入後もずっと家族みんなが喜ぶことと思う。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)


■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。