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ドンキ新・格安ノートPCをガチ検証、テレワーク活用はあり?なし?

2万円なら出来過ぎ? モデルチェンジで多くの不満点を解消

 さて、ここからは電源を入れて、実際に使っていこう。PCを立ち上げたときのデスクトップのアイコンは「Microsoft Edge」と「ゴミ箱」だけ。ビジネスソフトとしては、Kingsoft WPS Officeの認証コードを付属しており、無料で使える。Microsoft Officeとの互換性が高いので、通常業務で多用する人も安心だ。まず、テレワーク用途の最低基準はクリアした。
 
Kingsoft WPS Officeはプリインストールされておらず、付属するライセンスカードのシリアルキーをもとに
自分でインストールする必要がある

 画面の解像度はフルHD仕様(1920×1080ドット)。IPS液晶を採用しており、色表現も2万円切りとしてはかなり優秀だ。ブラウザなどで動画を楽しむ分には快適に視聴できる。スピーカーは、底面に2基(各1W)を備えている。スペックは最低限だが、実感としては数値以上にクリアで聞き取りやすく感じた。仕事に用途を限定すれば必要十分といえる。もし強化したいなら、スピーカーを外付けする手もある。

 新モデルの重要な刷新ポイントとして、CPUがIntel Celeron N3350(Apollo Lake)にアップグレードされたこともあげられる。負荷の重いマルチタスクでは満足いく動作とはいえないが、ブラウザやテキストエディターを単独で使う分にはそこまでストレスは感じなかった。もし単純作業を中心にテレワークするなら、事足りると思う。当然、上位のチップを搭載するPCと比べるとパフォーマンスはだいぶ劣るので、過度な期待は禁物だ。

 従来モデルはストレージが32GBと最低限で、オンライン接続を前提にしたChromebookのように使わざるを得なかった。しかし、今回は64GBに倍増。画像や動画を大量に保存することは難しいが、そのときの仕事に必要なデータをローカルに置いておくには不便しない。個人的には一番ありがたい進化ポイントだった。

 テレワークをするようになって、オンラインミーティングの頻度が高くなった人は多いだろう。MUGA3は、画面上部にインカメラを備えており、本体だけでビデオ会議ができる。実際に試してみると、やや赤みがかった色味は気になるものの、まったく問題なく利用できた。画質を上げたいなら別でWebカメラを用意するとよいだろう。
 
搭載するインカメラは少し画質の粗さは気になるが、十分にビデオ会議で使えるレベル

 結論として、MUGA3は「価格を考慮すると出来過ぎ。ただ、テレワーク活用は人を選ぶ」というのが正直な評価だ。もし、市場で販売されている5万円程度のノートPCを買い替えの候補にしているなら、MUGA3を試してみるのは価値がある。差額で不満を解消する周辺機器(外付けストレージ、ストレージ、ウェブカメラなど)を買いそろえれば、パフォーマンスははるかに高いものになるだろう。(BCN・大蔵大輔)

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