2017年10月にパナソニックが業界初の「液体洗剤・柔軟剤自動投入」機能を搭載したななめドラム洗濯乾燥機「NA-VX9800L/NA-VX9800R」を発売してから2年超。他社もドラム式洗濯機のハイエンドモデルに同様の機能を追加し、人気を集めている。また、パナソニックなど、一部の縦型洗濯機も同様の機能を搭載する。この機能をあきらめれば安く手に入れられるが、非搭載機種との価格以上の時短効果とストレス軽減が期待できる。洗濯機の新しい選び方のポイントは、洗剤自動投入機能の有無ではなく、洗剤自動投入機能その使い勝手と、トータルでの汚れ落ち効果・洗浄力だ。

「洗剤自動投入」機能のメリット(東芝ライフスタイルのウェブサイトより)

絶対便利! 急な来客・頻繁な来客でも安心!

 従来は毎回、洗濯の量に応じて計量して、手動で入れるしかなかった「洗剤・柔軟剤の投入」が洗濯機任せになると、毎回計量する手間が省け、入れすぎですすぎが甘い・匂いが残る、洗剤の消費量が多い、逆に・入れなさすぎで汚れが落ちないといったストレスから解放される。洗濯機売り場の店員の話では、従来の縦型洗濯機からドラム式に切り替えると、つい洗剤を入れすぎる傾向があり、手動では難しかった適量を保つためにも自動投入機能は役立つそうだ。

 自動投入可能な洗剤・柔軟剤は、液体タイプのみ。おしゃれ着用液体洗剤や漂白剤、粉末洗剤は手動ケースに入れることになる。業界初の洗剤自動投入機能搭載「NA-VX9800L/NA-VX9800R」では、自動投入タンク容量は洗剤用が約870ml、柔軟剤用が約580mlだったが、後発メーカーではより大容量の1000mlに増量。入れやすさ、手入れのしやすさも工夫しており、目安としては標準サイズの詰め替え用液体洗剤1パックがそのまま入れ替えられる計算だ。

 インターネット通販では、各種液体洗剤は、詰め替え用は安いが、ボトルに入った本体は高いという現象が生じている。本体は店舗で購入し、詰め替え用だけオンラインショップで購入すると割安だが、洗剤自動投入機能搭載の洗濯機ならいきなり詰め替え用だけ購入して問題ない。つまり、本体が高くとも洗剤代のコストカットは可能だ。割安な詰め替え用洗剤を直接使えるメリットは、洗面所に洗剤を置くスペースを用意しないで済むというメリットにつながる。
 
残量がなくなった時にストック(詰め替え用)を直接入れるだけ(日立のウェブサイトより)

 清潔に対する人々の意識は年々高まり、外出先から帰宅した家族や来客が手洗い・うがいをする場合、玄関付近に専用洗面台を設置していない限り、洗濯機が近くに置かれた洗面脱衣所になる。整理整頓のため、本来は毎回、使い終わったら収納場所に戻すべきだろう。とはいえ、1日1回、場合によっては1日2回以上使うため、洗剤を出しっぱなしにしている人は多いはず。今までは来客時は洗剤を隠すか、諦めてそのまま放置するしかなかった。洗剤自動投入機能は、「来客に生活感のある様子を見せたくない」というニーズにぴったり。この機能の有無の価格差5~9万円は、来客のストレスを軽減すると断言したい。
 
仕事や家庭生活の「ストレス」や「悩み」の解消・軽減につながると期待される、
2020年以降の注目のキーワード

 ちなみに、記者は、洗面所は洗濯機置き場と独立させるべきと考えている。化粧洗面台と洗濯機は横並びまたは直角に配置するという間取りの制約がなくなり、浴室の横に脱衣所、その脱衣所から離れた場所にプライベートな洗面所という組み合わせが広まれば、独立性が高まり、家族に気兼ねなく使えるようになるため、美容家電や健康家電がもっと売れると確信している。とはいえ、既存の住宅の間取りはそうそう変えられないので、せめてモノを減らし、空間をすっきりしたいもの。洗濯機の洗剤の自動投入や自動洗浄機能、ロボットの掃除機による自動清掃、食器洗い乾燥機などは、全て自分の時間、家族と一緒の時間を確保し、家事分担に対する口論をなくすための経費と割り切って、ストレス軽減につながるような機能が備わったハイエンドモデルを中心に選んでほしい。(BCN・嵯峨野 芙美)