【家電コンサルのリテールマーケティング 特別編】売れ行きが好調な高機能モデルの洗濯乾燥機だが、購入するときに「ドラム式」か「縦型」かで悩む人は多いだろう。洗い方の違い、汚れ落ち、節水、節電、洗濯物の扱いやすさなど、使う人の関心によって購入の決め手は変わってくる。そこで基本的なメリットとデメリットをまとめてみた。


 まず考えていただきたいのが、そもそも「洗濯をしたいのか、どうか?」ということだ。もし、洗濯をしなくてもいつもきれいな状態の衣類があるとしたら、人は好んで洗濯をしようとは思わないだろう。つまり、「家事の中でも洗濯は負担でしかない」ということが再確認できる。

 この負担に対して、「朝セットして帰宅すれば乾燥まで終わっている」という時短を実現できる乾燥機能付き洗濯機は、多くの人の共感を得られる家電製品だといえる。

 その上で、ドラム式洗濯乾燥機をオススメできる家庭として(1)小さな子どものいるファミリー、(2)共働きの家庭――が挙げられる。

 ドラム式は使う水の量や乾燥にかかるコストが少なくて済むため、ランニングコストが削減できる。洗濯する回数が多い家庭ほど効果は大きく、財布にやさしい。

 例えば、食べこぼしなどで頻繁に着替えをする小さな子どものいる家庭や、仕事着が増える共働きの家庭に向いている洗濯機なのである。

 また、ドラム式は「もみ洗い・おし洗い・たたき洗い」という洗い方を採用しており、皮脂汚れに強く、カッターシャツなどはクリーニングに出さなくてもキレイになるため、制服や仕事着の多い家庭におすすめできるといえるだろう。

 一方、縦型洗濯乾燥機は、(1)スポーツをしている家庭、(2)高齢者のいる家庭――などに適しているだろう。

 縦型は「こすり洗い」という洗い方を採用しているため、泥汚れに強いという特徴をもつ。ユニフォームを頻繁に洗濯する必要のある「スポーツをしている人がいる家庭」には最適な洗濯機である。

 また、多くの水量を使う分、泡立ちがよいため、高齢者などには従来と同じ洗濯機の感覚でしっかりと汚れが落ちているという安心感を提供できる。

 衣類の絡まりや洗濯物の出し入れも今まで通りで良く、乾燥機能を補助的に使うのであれば、使い慣れた縦型でイニシャルコストを抑えるというのも高齢者におすすめの理由である。

 洗濯乾燥機のドラム式と縦型の一般的な長所と短所を表でまとめたので、購入を検討する際の参考の一つにしてほしい。

 最後に、最近の洗濯機は30~40万円台という高級機種も販売している。「洗剤・柔軟剤自動投入機能」などにより、さらなる手間やコストの削減を意識した上、本来の「洗い」も各社が特徴を強化した製品になっている。購入の際は「自分の生活シチュエーション」を販売員に告げれば、ピッタリの洗濯機を選ぶことができるだろう。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)

■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。