森永製菓は、白百合女子大学の田島信元教授と共同で進めてきた食育・発達心理学に関する研究によって、「親子で一緒にホットケーキを作る・食べるという共同作業は、親と子のそれぞれの心理的成長を育む」結果が得られたと発表した。


 ホットケーキ作りは、一般調理と比較して複雑な工程がなく、危険も伴わないことから、親が安心して子どもと一緒に調理しやすく、調理の全工程に子どもが参加しやすい。また、子どもが調理をする場合は、材料を揃え、計量から調理・できあがりまで全体を見通した計画を立てる必要があるため、どのくらい生地を混ぜたらよいか、焼くときはどのタイミングでひっくり返せばよいかなどの判断が欠かせず、焼いている間の待ち時間には自制心も求められる。さらに、大きさや形などを自身の好みで作れるほか、調理の全工程で形や香りの変化を体験できるので、想像する力にも影響を与える可能性がある。
 

 今回、約500人の子ども(年長~中学2年生)のいる母親を対象にアンケートを実施した結果、ホットケーキ作りを経験した親子は、全く調理経験がない、もしくは一般調理のみ経験したことがある親子に比べ、子どもの社会的能力(人と付き合う力)、知的能力(分析、判断力)、達成感(自信)とも、それぞれ高い数値を示した。ホットケーキ作りは子どもにとって自立的な態度、行動を促し、計画性、適切な判断力、自制心、想像力が育まれるだけではなく、親側も子どもに教えて任せることで育児力や協調力が向上し、相乗効果が期待できるといえる。

 共同研究を行った田島元教授は、ホットケーキ作りに着目した理由とともに、「忙しくても調理という家事を通して、子どもとの時間も共有できるので、一石二鳥だと思います。週末などに一緒に作ってみると良いでしょう」とコメントしている。

 ホットケーキを焼く際は、一般的にフライパンを使うが、ホットプレートを利用すると、家族で一緒に焼くことができる。今回の調査結果のように、従来は気に留められていなかった調理行動が子どもの発達に良い影響を与えるとわかると、調理家電、キッチン家電の価値の見直しにつながるだろう。