2017年、Androidスマートフォンでシャープは1位に輝いた。スマートフォン全体でもシェア10.4%を占め、ニケタ割れから復活。これまでキャリアごとに異なっていたブランド名の統一とそれに伴う開発体制の見直し、性能の向上などが積み重なった結果だ。シャープの通信事業本部 パーソナル通信事業部 商品企画部の 高木健次部長、新しいスタンダードシリーズ「AQUOS sense」立ち上げの旗振り役を務めた同部の清水寛幸係長に、新生「AQUOS」に込めた思いをきいた。

201801251645_1.jpg

スマホ復活に向け人跡未踏の領域へ、「立ち止まってはいられない」

 高木健次部長は「『AQUOS R』以降の『AQUOS』シリーズは、今までの製品の考え方とまったく違う」と力強く語る。全国の家電量販店の実売データを集計した「BCNランキング」によると、2017年のAndroid搭載スマートフォンのメーカー別販売台数1位はシャープ。シェア20.6%を占め、年間1位に輝いた。

 新たに購入したユーザーからは「2年間・最大2回のOSバージョンアップがうれしい」や、AQUOS専用アクセサリのパッケージを統一したことで「アクセサリが見つけやすくなった」といった声が寄せられているという。豊富なカラーバリエーションも好評だ。

ブランド統一の舞台裏、人跡未踏の領域へ

 昨年7月に発売したフラグシップモデル「AQUOS R」から、キャリアごとに分かれていた製品名を「AQUOS」に統一した。高木部長は「CMや広告、店舗を問わず、どこで見かけても製品名が同じになったことで知名度が飛躍的にあがった」と影響を話す。
 
201801251645_2.jpg
シャープの通信事業本部 パーソナル通信事業部 商品企画部の高木健次部長

 同時に開発体制も強化。ブランド統一以前は、製品名だけでなく仕様も企業ごとに分かれていたため、それぞれの製品ごとに開発チームを作る必要があったが、ブランド統一後はリソースを集中できるようになった。また、新体制を作り上げるなかで、「AQUOS」の新しいブランドポジションを明確に設定。今までだれも踏み込んでいなかった新たな挑戦として、親しみと先進感の両立を目指す「Warm & Technology」をコンセプトに据えた。
 
201801251645_3.jpg
2017年7月7日に3キャリア一斉発売した「AQUOS R」

新コンセプトを体現する「AQUOS R」と「AQUOS sense」

 新体制で開発した「AQUOS R」の「R」には、臨場感のある映像美の「Reality」、滑らかな操作性の「Response」、長く使える信頼性の「Reliability」、AI(人工知能)がサポートする「Robotics」の4つの意味を込めた。

 技術的には、倍速120Hz駆動や2560×1440ドットの高解像度、発熱を抑えてパフォーマンスを維持する温度管理システムなど、最先端の技術を搭載しつつ、持ちやすさに配慮した側面のエッジ加工や心地よく応えてくれるAI「エモパー」で親しみを持たせた。

 「AQUOS R compact」で採用した、液晶の形を自由に変えられる「フリーフォームディスプレイ」技術による革新デザイン「EDGEST fit」は、液晶ディスプレイの製造を手がけているシャープならではの特徴だ。
 
201801251645_4.jpg
画面の周囲3辺のフチがほとんどない「AQUOS R compact」

 他方、スタンダードモデルの「AQUOS sense」は、価格は抑えつつも「最先端の機能は求めないが、ちゃんとしたものを選びたい」というニーズに応える新スタンダードを目指した。
 
201801251645_5.jpg
ドコモ、au、UQ mobile向けに加え、SIMフリーモデルも展開する「AQUOS sense」

 企画を担当した清水係長は、「今までは『安いものは中身もそれなり』というイメージがあった。快適に動き、キレイな画面を持ち、高精細な写真が撮影可能で、心地いいデザイン、長く使える耐久性を兼ね備えた『sense』で固定概念をくつがえす。スタンダードゾーンで定番のシリーズに育てていきたい」と意気込みを語る。
 
201801251645_6.jpg
シャープの通信事業本部 パーソナル通信事業部 商品企画部 清水寛幸係長

AQUOSが作るのは“ユーザーの笑顔”

 「AQUOS」シリーズは、高いカメラ機能もウリだ。高木部長は「近頃はカメラを持つ人が減り、大切な思い出や日々の記録はスマホのカメラで撮影し、スマホの中に入っている。いわば、ユーザーにとってかけがえのないものを預かっている」と分析。こうした状況を受け、「『AQUOS』は思い出を記録するカメラや、いつでも圧倒的な臨場感でその瞬間を再現できる液晶画面、ストレスなく操作できる抜群のレスポンス、心地よく接してくれるAIのエモパー、安心して使い続けられる信頼性にこだわった」と話した。
 
201801251645_7.jpg
シャープの通信事業本部 パーソナル通信事業部 商品企画部の 高木健次部長(右)と、
同部の清水寛幸係長(左)

 また、2年連続Android搭載スマホシェアNo.1獲得に向け、「AQUOSが作るのは端末だけではなく、ユーザーの笑顔だと考えている。AQUOSのイノベーションが未来の常識になっていくよう、立ち止まらずに進化を続けていかなければならない」と締めくくった。


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。