SIMフリースマホ2年連続年間No.1のASUS、その強みは?

時事ネタ

2017/01/30 18:30

 家電量販店の実売データを集計した「BCNランキング」をもとに、ジャンルごとに年間販売数量No.1企業を表彰する「BCN AWARD」。昨年、市場の広がりを受けて「SIMフリースマートフォン部門」を新設した。2年目の今年、昨年に引き続きトップに立ったのは年間シェア28.0%のASUS。「SIMフリースマートフォン部門」で2年連続「BCN AWARD 2017」を受賞した。同社は「マザーボード部門」も12年連続で受賞しており、「SIMフリースマートフォン部門」とあわせ、2冠を達成した。


 一部の家電量販店は「格安スマホ」としてアピールしていることもあり、SIMフリースマホは価格競争が激しい。そうしたなか、なぜ、比較的価格帯の高いASUSのスマホが選ばれるのか。その強みを紐解く。

ミドルクラス~ハイエンドモデルも充実、多彩なラインアップ

 現在ASUSが販売しているSIMフリースマホの価格は、3万円前後を中心に、1万円台から9万円超までと幅広い。他社を圧倒する多彩なラインアップと、ドコモ系だけではなく、UQ mobileなど、au系MVNOでも利用できるマルチキャリア対応が強みだ。

 昨年秋から続々と投入している最新の「ZenFone 3」シリーズは、「ZenFone 3 Laser(ZC551KL)」と、1月14日発売の「ZenFone 3 Max(ZC520TL)」以外、LTE/3Gの同時待受けが可能な「デュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)」に対応。通話とデータ通信、大手キャリアのメイン回線とMVNOのサブ回線など、2枚のSIMカードを臨機応変に使い分けられる。
 

1月20日に開催された「BCN AWARD 2017」の表彰式で、
記念のトロフィーを受け取ったASUSの小脇一彦営業統括本部 統括本部長(左)

 

公式Facebookページでも「BCN AWARD 2017」の受賞をPR

ZenFoneはSIMフリースマホの定番に、専用アクセサリブランドも立ち上げる

 2016年の「BCNランキング」では、ASUSのSIMフリースマホで最も売れた機種は、自動ですばやく焦点を合わせるレーザーオートフォーカスを搭載し、カメラ機能を強化した2015年8月発売でロングランの「ZenFone 2 Laser(ZE500KL)」だった。

 注目は、発売からわずか3か月で、年間3位に食い込んだ「ZenFone 3(ZE520KL)」。好評のレーザーオートフォーカスが第2世代に進化し、カメラ機能がますます充実した「ZenFone 3 Laser(ZC551KL)」も、11月末の発売に関わらず、5位にランクインした。各製品の販売期間の違いを考慮すると、この2機種の高い人気ぶりかうかがえる。

 第2世代レーザーオートフォーカスは「ZenFone 3(ZE520KL)」も採用しており、いま選ぶなら、最新の「ZenFone 3」シリーズがおすすめだ。
 

 昨年秋、ASUSは、アクセサリメーカー数社とともに、日本市場向けにZenFoneシリーズに準拠した専用アクセサリブランド「DESIGN for ZenFone」を立ち上げた。純正とは別に、メーカー公式認証アクセサリがあると、ケースや保護フィルムといったアクセサリ選びに悩んだ場合に参考にしやすいというメリットがある。ZenFoneブランドが浸透し、日本でのユーザー数が増えてきた証しともいえるだろう。
 

 ASUS JAPANのEmilie Lu(エミリー・ルー)社長は、2年連続のNo.1獲得について、「ASUSの“Start with People(人を中心に据えた製品開発)”の理念が、日本の皆さんに受け入れられ、認められた証だと誇りに思います。大変多くのお客様からご支持、ご愛顧いただいており、大変嬉しく思います。これからも日本の皆様に、より良い製品を提供し続けていくため尽力する所存です」と、多数の製品の中からZenFoneシリーズを選んだユーザーに感謝の意を表した。さらに、3年連続のBCN AWARD獲得に向けて「2017年は独走を目指します」と意気込みを語った。2016年は、2位とは僅差だったが、今年は差をつけられるか。メーカー別シェアの動きに注目だ。


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。