<提案力を磨くSales Hints>アラジン グリル&トースター

売るヒント

2016/09/28 11:00

 2000~3000円から購入できるトースター市場のなかで、2万円を超える高級トースターに注目が集まっている。この高級トースター市場を切り拓いているのがバルミューダと「アラジン」ブランドの日本エー・アイ・シーだ。

<提案力を磨くSales Hints>Case Stuby(7)
日本エー・アイ・シー
アラジン グリル&トースター CAT-G13A(G)/AET-G13N(W)
 

 世界で初めて庫内上部の熱源に「遠赤グラファイト」を搭載。電源を入れるとわずか0.2秒で発熱する特性をもち、より短時間で高温に達し、食材を素早く加熱することができる。
 
 

日本エー・アイ・シー
営業本部東京支店営業一課
佐々木祐史氏

トースターの高付加価値市場 火力と反射板に差

 「2万円を超えるトースターは前例がなかった」と日本エー・アイ・シーの営業本部東京支店営業一課の佐々木祐史氏は発売当時の不安を語る。しかし、「美味しいトーストを食べたいというニーズは確かにある」との思いが不安を打ち消した。
 

専用機ならではのおいしさ

 今やトーストは電子レンジでも焼ける。そのなかで専用機であるトースターを提案するにはどうしたらいいのか。「高火力で短時間で焼くことで表面がカリッと、中はふんわりした美味しいトーストになる。火力が重要」と佐々木氏は説明する。

 パンを高温で一気に焼くと表面の温度が急激に高くなり、内部との温度差が生じる。表面をすばやく焼き上げることで中心部に水分が集まり、表面はさくっと、中はもっちりした食感に仕上がる。逆に低温でじっくり焼くと、内部の水分が蒸発してしまい、中のふんわり、もっちりした食感が失われてしまうのだ。
 

ヒーターと反射板にこだわり

 高火力で短時間に一気に、ムラなく焼き上げるには熱源であるヒーターと反射板が重要になる。そもそも日本エー・アイ・シーは80年以上続く暖房機メーカーだ。長年培った加熱のノウハウを生かし、「アラジン グリル&トースター」には鉄の約10倍も熱伝導率が高い「遠赤グラファイトシート」を採用。わずか0.2秒で発熱し、一般製品に比べ、庫内の温度を短時間で高くする。

 ムラなく焼き上げるために、トースターの天板につける反射板設計にもこだわった。ほんのわずかな反射板の傾きで焼き加減がまったく異なるので、半年間で1万枚のパンを焼きながら調整したという。専用機だからこそ実現する焼き加減を売り場で訴求したい。(BCN・山下彰子)

・動画インタビュー
※『BCN RETAIL REVIEW』2016年10月号から転載