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薄さと画質、パフォーマンスが向上! 「iPad Air 2」の進化ポイント

特集

2014/10/22 20:00

 アップルのiPadが立ち上げた新たなジャンル、タブレット端末は、ノートPCの置き換えニーズを満たす大画面・高画質・高性能を追求する方向性と、携帯性や安さを追求する方向性の二つに分かれてきた。日本時間の10月17日に発表された「iPad Air 2」は、前者の方向性に沿って、昨年秋発売の「iPad Air」から大きく進化した。メディア向けのハンズオンで撮影した写真とともに、「iPad Air 2」の特徴と進化したポイントを紹介しよう。

カラーバリエーションが3色に増えた「iPad Air 2」。
前面はホワイト(シルバー、ゴールド)とブラック(スペースグレイ)の2色
 

画質、カメラ、パフォーマンス……大きく進化した「iPad Air 2」



 「iPad Air 2」は、高さと幅は「iPad Air」と同じで、厚さは7.5mmから6.1mmに薄くなり、重さもWi-Fiモデルの場合で469gから437gへ、32g軽くなった。ただし、「iPad Air」も十分に薄く、いま思うと、分厚かった初代iPadと比べない限り、極薄とは感じにくい。アップル製品に限らず、薄さをウリにするデジタル製品は多く、ややインパクトには欠ける。むしろ「iPad Air 2」の最大の進化ポイントは、画質やパフォーマンスの向上にあるだろう。解像度こそ以前と同じだが、「フルラミネーションディスプレイ」という新たな構造を採用し、写真や映像をよりくっきりと鮮やかに表示する。
 

ブラウザや写真の表示など、レスポンスが向上した

 画質の改良に合わせて、カメラの性能もアップした。背面のメインカメラ「iSightカメラ」の画素数は500万画素から800万画素に増え、ハンズオンで機能や特徴を説明していた担当者によると、「iPad Air 2」で撮影した写真でも十分きれいに表示するという。実際、「iPad Air 2」で撮影した写真を見たところ、従来の印象を覆すクオリティだった。カメラが、これまでのオマケ的な扱いから、メインの機能に昇格すれば、活用シーンはさらに広がる。それだけに、同時に発表した「iPad mini 3」も、「iPad Air 2」と同じ仕様のカメラを搭載してほしかったと残念に思う。
 

本体はさらに薄くなり、世界最薄

 最大の進化ポイントは、パワフルな新しい「A8Xチップ」と「M8モーションコプロセッサ」、前述の「フルラミネーションディスプレイ」の組み合わせによるレスポンスの向上にある。実機を触ったところ、かなりサクサクと動作した。iPad以外のタブレット端末と迷っているなら、薄さや軽さではなく、新OS「iOS 8」の機能や、「iPad Air 2」ならではの処理能力の高さ、レスポンスの速さを中心に比較したほうがいいだろう。通信事業者と契約すれば、単体でデータ通信できるWi-Fi + Cellularモデル(セルラーモデル)も、ネットワーク関連の仕様が強化され、実用性はさらに増した。
 

同じiOSを搭載したiPhone/iPod touchでもおなじみのロック画面
 

高級感あるデザインは変わらず 新色ゴールドが加わる



 「iPad Air 2」「iPad mini 3」とも、新色として「iPhone 6」などと同じゴールドが加わり、カラーバリエーションは3色に増えた。「iPad Air」「iPad mini 2(「iPad mini Retinaディスプレイモデル」から名称を変更)」は、前面にホワイトを配したシルバーが人気を集めていた(詳しくは<iPad Air/iPad mini Retinaディスプレイモデルの人気カラー・容量は?>を参照)。動画を見る場合は、前面がブラックのほうが表示がしまって見やすいという意見もあるが、過去の傾向を参考にすると、シルバーとゴールドで人気を二分しそうだ。
 

「iPad mini 3」(左)と「iPad Air 2」のゴールド

 新しい「iPad Air 2」は、”初めてのタブレット”の人も、旧モデルからの買い替えの人も、高いパフォーマンスにきっと満足するはず。パフォーマンスより、大きさやコストパフォーマンスを重視するなら、値下げされた「iPad mini 2」のWi-Fiモデルや、対応するLTE周波数帯が増え、キャリア版なら実質負担額0円から手に入る「iPad mini 3」のセルラーモデルなどもいいだろう。(BCN・嵯峨野 芙美)