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<炊飯器メーカー・鼎談2016秋>炊飯器メーカー3社が教える、接客トークで使える「技」

特集

2016/10/28 10:00

 9月28日、BCNは、高級モデルをリードする炊飯器メーカー3社による鼎談を開催。参加した各メーカーの担当者に接客トークで使える「技」を聞いた。

接客トークで使える「技」
「おいしく炊く」アドバイスで引き込む


左から、ビックカメラ新宿西口店、ビックカメラ新宿西口店の炊飯器売り場

 顧客に響くアドバイスも身につけておきたい。お役立ち情報の提供や顧客が納得するトークは、顧客との距離を詰める。クロージング時にも効果的な手段として使える。

▽象印マホービン
内蓋のお手入れは重要

 おいしく炊ける炊飯器を購入しても、メンテナンスをひとつ間違えると、おいしく炊けない。例えば、内蓋の洗浄は、炊飯後に必ず洗うように説明したい。最近は洗浄が必要な内蓋のパーツが少なく、簡単にメンテナンスできる機種が増えている。ほかにも炊飯時に「浸し」や「蒸らし」のための時間を空ける必要はない。炊飯メニューで最適な浸しと蒸らしで炊き上がるからだ。
 

▽タイガー魔法瓶
背面にもデザインのこだわり

 住宅では、家族が集まるスペースのLDK化が普及していることで、オープンキッチンも増えている。そのため、炊飯器は「魅せ家電」としてのデザイン性も重視されている。コードリールの凹凸がなく、背面まですっきりしたこだわりデザインの炊飯器も登場している。顧客宅がオープンキッチンであることが分かれば、デザインを切り口にした提案も有効だ。
 

▽三菱電機
電源は壁から確保

 メーカーではお米の計り方や研ぎ方、水位の見方など勉強会がある際には販売員に説明している。例えば、炊飯の火力に必要な電源の確保も侮れない。さまざまな機器のプラグが差し込んである電源タップではなく、壁のコンセントから直接電源を確保することが重要。電源タップからだと、炊飯時の火力にばらつきが生じてしまい、炊き上がりに影響を及ぼすこともあるからだ。
 

■「炊飯ジャー」と「ジャー炊飯器」の違い

 カタログを見ると、専業メーカーの象印とタイガーは「炊飯ジャー」を使い、ほかの総合家電メーカーは「ジャー炊飯器」を使っている違いをご存知だろうか。

 ジャーは、もともと保温容器の意味で使われた。象印マホービンとタイガー魔法瓶の社名が示すように、両社はガラス製の真空層を設けた広口の保温容器を魔法瓶として普及させてきた。だから、炊飯のできるジャーという意味で「炊飯ジャー」を使ってきた。

 これに対して総合家電メーカーでは、東芝が国内初の自動式電気釜を発売したように、炊飯器が最初に登場し、その後、炊飯器に保温機能を搭載した。そのため、保温機能付きの炊飯器という意味で「ジャー炊飯器」の名称が使われてきた。今では炊飯器専業メーカーとして知られる象印やタイガーだが、もとは魔法瓶が主力事業だったので「炊飯ジャー」という名称を今でも使っているのだ。

 
<炊飯器メーカー・鼎談2016秋>
開催日:2016年9月28日
場所:BCN 22世紀アカデミールーム
参加メーカー:象印マホービン、タイガー魔法瓶、三菱電機(50音順)

・高級モデルをリードする炊飯器メーカー鼎談
 
※『BCN RETAIL REVIEW』2016年11月号から転載