<strong>――夏休み特別企画:携帯だけじゃないワンセグ試聴グッズあれこれ</strong><br />
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 今年4月のサービス開始から約5か月。携帯・移動体向け地上デジタル放送「ワンセグ」に対する注目が高まっている。量販店のワンセグ特設コーナーで、デモ機の映像を見た限りでは、なかなかクオリティも高く、いつも携帯しているもので見られたらなかなか便利そうだ。しかし、対応端末はまだ少ないのが実情。ジャンルも多岐にわたり、人気のほどは掴みにくい。そこで「BCNランキング」から、独自の「ワンセ

――夏休み特別企画:携帯だけじゃないワンセグ試聴グッズあれこれ

 今年4月のサービス開始から約5か月。携帯・移動体向け地上デジタル放送「ワンセグ」に対する注目が高まっている。旅行や出張、待ち合わせ時間の暇つぶしなどにピッタリと、端末の充実や自分が住むエリアでのサービス開始を待ちわびている人も多いだろう。量販店のワンセグ特設コーナーで、デモ機の映像を見た限りでは、なかなかクオリティも高く、いつも携帯しているもので見られたらなかなか便利そうだ。しかし、対応端末はまだ少ないのが実情。ジャンルも多岐にわたり、人気のほどは掴みにくい。そこで「BCNランキング」から、独自の「ワンセグ対応機器ランキング」を集計してみた。


携帯電話を中心に、さまざまな「ワンセグ視聴グッズ」が並ぶ


●ワンセグで差別化、東芝「gigabeat V30T」好調なスタート

 今回のランキングでは、8月第1週(06年7月31日-8月6日)のBCNランキングデータから、メーカー名や型番をもとに「ワンセグ対応機器」を抜き出し、その販売台数で順位付けを行った。

 現在「BCNランキング」では、携帯電話、カーナビゲーションシステム(カーナビ)など自動車関連製品の販売データを集計していないため、ノミネートは携帯オーディオ、DVDプレーヤー、ノートPCの3分野4製品にとどまった。またパソコンは集計対象だが、メーカー直販PCやショップオリジナルPC、仕様をカスタマイズできるBTO対応モデルは入っていない。



 1位は、東芝の携帯オーディオ「gigabeat(ギガビート) V30T」だった。30GBのHDDを内蔵し、音楽とビデオの再生に加え、単体でワンセグ放送の視聴と録画ができるのが特徴。24時間以内に1件のみと制約があるものの、予約録画も可能だ。ディスプレイは3.5型QVGAで、携帯電話よりも大きい。

 発売日の7月15日を含む7月第2週(06年7月10日-7月16日)には、携帯オーディオ全体でも10位と好調なスタートを切った。8月第1週の時点では19位に後退しているが、「gigabeat」シリーズでは最高位。比較的高めの4万円台の価格も考慮すると、かなりの健闘と言えるだろう。現在、ワンセグを受信できる携帯オーディオはこの機種のみ。国産メーカーの機動力を生かして、ワンセグにいち早く対応したことが人気につながったようだ。

 2位は、松下電器産業のポータブルDVDプレーヤー「DVD-LX97」だった。9型ワイド液晶を搭載した大画面タイプで、ワンセグは視聴オンリーだが、車載キットが付属し、カーDCアダプタを使えばバッテリー切れの心配なし。カーテレビ代わりなら、迷わず「DVD-LX97」だろう。

 自動車専用ならば、ワンセグやデジタル放送に対応したHDDカーナビはどうだろう?アナログ放送より安定した映像が得られるデジタル放送は、電波が乱れて画面が汚くなりがちな、これまでの車載テレビの悩みを吹き飛ばすもの。2011年7月のアナログテレビ放送終了まで、すでに5年を切っており、新たに購入するならワンセグを含め、デジタル放送に対応しているかチェックしたい。

●BTOによるユーザーセレクトが中心のノートPC

 3位と4位は、どちらも軽量・薄型のモバイルノートPCが入った。ただし、3位のソニー「VGN-TX72B/B」はワンセグの視聴と録画が可能、4位の富士通「FMVLT70SV」は視聴のみと機能に違いがあり、販売台数シェアにも開きがある。他の作業をしながら「ながら見」するなら構わないが、地上デジタル放送の簡易版としてタイムシフト視聴したいなら録画機能はぜひ欲しいところだ。

 ソニーは、店頭販売モデルの「VGN-TX72B/B」のほか、特定の店舗とインターネット通販のみの「VAIOオーナーメードモデル」として、記憶媒体にフラッシュメモリを採用し、ワンセグチューナーを搭載した文庫本サイズの小型PC「VAIO type U<ゼロスピンドル>モデル」や、BTOでワンセグチューナー搭載の有無を選べる「VAIO type T」シリーズも販売している。

 このほか、直販メーカーでは、エプソンダイレクトが、7月中旬から一部のノートPC用のオプションとして、PCカード型のワンセグチューナーを発売。また「パソコン工房」を運営するアロシステムは、ワンセグの視聴が可能なチューナーカードを同梱したオリジナルノートPCの販売を開始した。ノートPCの場合、通常のデジタル放送より、データ容量が少なくて済む「ワンセグ」の方が適しているとの意見もある。まだ対応モデルは少ないが、ノートPCでデジタル放送を見たいなら、これらも視野に入れてみよう。

●本格的な普及はこの秋以降か

 ワンセグ普及のキーとも言えるのは、なんと言っても携帯電話だ。現在のワンセグ対応端末は、NTTドコモが「P901iTV」1機種、auが「W33SAII」とその前モデル「W33SA」、「W41H」の計3機種、10月1日付けで社名を「ソフトバンクモバイル」に変更するボーダフォンが、通称AQUOSケータイこと「Vodafone 905SH」1機種と、余り多くない。その一方で、コンテンツを提供するテレビ局などでは、ワンセグのデータ放送を活用したサービスやキャンペーンなどを展開するなど、早くも動きは活発だ。


NTTドコモ、au、ボーダフォン、そしてウィルコムと各キャリアから端末が出揃った


 矢野経済研究所が発表した予測によると、2010年には、ワンセグ対応の携帯電話端末は国内で3480万台まで伸び、日本の人口の約27%がを所持する計算になるという。なかなか強気の予想とはいえるだろうが、そのほかの各種アンケート調査などでも、携帯電話にワンセグ機能を求めるユーザーの声は高い。NTTドコモは、7月末に開いた06年度第1四半期決算会見のなかで、「秋モデル以降、ワンセグ対応端末を4、5機種発売していく」との見通しを示した。初代より、バッテリー持続時間など、性能面でも向上していると期待が膨らむ。本格的な立ち上がりは早くても秋以降になりそうだ。


*当初の原稿で、ワンセグ対応の携帯電話端末の予測数を「348億万台」と誤って記載しておりました。正しくは「3480万台」です。訂正してお詫びいたします。

*「BCNランキング」は、全国のパソコン専門店や家電量販店など22社・ 2200を超える店舗からPOSデータを日次で収集・集計しているPOSデータベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで115品目を対象としています。