液晶テレビ選びではもう1つポイントがある。それが「応答速度」だ。液晶テレビは液晶がシャッターの働きをして、その動きで光の量を調節しているため、スポーツなどの動きの激しい映像では、液晶の動くスピードが遅ければ原理的に「残像感(動画ボヤケ)」が出てしまう。そこで、メーカーではさまざまな改善技術に取り組んでいる。

●液晶テレビ選びのもう1つのポイント「応答速度」、各社の取り組み


 シャープは液晶分子に強い電圧をかけ、液晶の動きを早める「QS(Quick Shoot)」と呼ぶ技術で、6msec(ミリ秒)の速度を実現。液晶のスピードを上げると同時に黒から白への中間色(グレー)を改善した。「AQUOS」全機種に採用されている。また、57V型では新しい駆動回路を使うことで、4msecまで応答速度を上げている。

 ソニーは「BRAVIA」で、液晶分子にあらかじめ倒れる方向の信号を送り、その方向に液晶を少し倒しておくことで、本信号が来た時に素早く倒れるようにする技術を搭載。8msecに速度を向上させた。


 IPSは「液晶がVAのように垂直に立ったり倒れたりせず、回転して動くため、特別な改善をしなくても6-7msecの速度は実現している」(小野記久雄・日立ディスプレイズTV用TFT開発部部長)という。

 また、動画ボヤケを抑える技術も登場している。日立は1秒間に60コマで送出されるテレビ映像をバックライトの点滅制御で倍の120コマに増やし、黒画像を挿入することで残像感を抑える「倍速スーパーインパルス表示」を開発。液晶テレビ「Woo」の32V型「W32L-H9000」とHDD内蔵の32V型「W32L-HR9000」に搭載した。IPSアルファテクノロジの液晶パネルでも採用されている。

 松下が開発したのは、前後の映像フレームから新たにフレーム作成・補完する技術と映像フレーム間でバックライトの一部を順次消灯する技術を組み合わせて残像を低減する「クリアフォーカス動画」。液晶テレビ「VIERA」の32V型「TH-32LX600」、9月発売の32V型「TH-32LX65」と26V型「TH-26LX65」に搭載している。



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