• ホーム
  • トレンド
  • 「ドコモ光」、2年定期契約の解約金改定で乗り換えペナルティが減るも実質値上げに

「ドコモ光」、2年定期契約の解約金改定で乗り換えペナルティが減るも実質値上げに

 NTTドコモは、光ファイバー(FTTH)を利用した自宅など向けの固定通信サービス「ドコモ光」の定期契約プランの解約金を2022年7月1日に改定し、解約金の金額を引き下げた新プランは、2年定期契約の更新のたびにdポイント(期間・用途限定)で3000ポイント進呈する「ドコモ光更新ありがとうポイント」は対象外となる。
 

7月1日以降の新プランと旧プランの解約金の比較

解約金値下げで事実上「2年定期契約あり」プランのみに

 解約金を改定した新プランの提供に伴い、「ドコモ光更新ありがとうポイント」の対象となる2年定期契約プランの新規受付は6月30日をもって終了する。つまり、転居にあわせ、今年7月1日以降に新たにドコモ光を契約する予定で、定期契約を2年ごとに更新する想定だった場合、2年あたり3000円相当のdポイントがもらえなくなるので、今回の解約金改定は実質的には「値上げ」ともいえる。
 
「ドコモ光更新ありがとうポイント」の受取画面

 1ギガ・10ギガ・従量課金の3つの区分(種別)で固定通信サービスを提供しているドコモ光は、種別・住居タイプ・最大通信速度・プロバイダータイプごとに料金が異なり、月額料金(別途工事費が必要)は、2年の定期契約ありの場合、マンションタイプは4180円から、戸建タイプは5500円から。一方、定期契約なしの場合、マンションタイプは月額5280円から、戸建タイプは月額7150円からと、大きく跳ね上がる。

 7月1日以降に提供する定期契約プランの解約金の金額は、マンションの場合は4180円(旧プランでは8800円)、戸建の場合は5500円(旧プランでは1万4300円)となるため、4カ月以上継続利用するなら定期契約ありで契約した上で途中解約して別途、解約金を支払ったほうが負担が少なくなる計算だ。今回の解約金値下げは、むしろ、定期契約プランを選ぶ積極的な動機となり得ると、ここは理解しておこう。
 

 総務省のガイドラインに基づき、今の「スマホ契約」は、固定回線以外の縛り(定期契約)なし・契約解除料なし。ウェブサイト・アプリでのオンライン手続きやオンライン専用プランなら、新規加入時や機種変更時の事務手数料も発生せず、端末代金と月額料金だけで使える。KDDIからは、au回線を利用し、月額料金という縛りすらない、使いたいだけ事前にトッピング(データ容量)を購入するオンライン専用ブランド「povo2.0」も登場した。
 
dポイントがたまる「ドコモでんき」は今年3月1日スタート。解約金の設定はない

 最近、ドコモやauが発表した、長期継続利用特典の改定(au「長期優待ポイント」改定、ドコモ「ずっとドコモ特典」終了)に不満があるなら、同じ通信事業者のポイント進呈対象プランや、割安なオンライン専用ブランドへの変更、他の通信事業者への乗り換えをおすすめしたい。

 固定回線とセットで利用する前提で、「ドコモ光」「auひかり」「ソフトバンク光」「楽天ひかり」のサービス内容・料金(月額料金・解約料)と、セット利用時の割引額や特典から乗り換え先を絞り、固定回線の解約金がかからないタイミングで、固定回線・スマートフォンともに乗り換える。面倒だが、このダブル乗り換えこそ、一時的に実質負担を減らせる節約テクニックだ。(BCN・嵯峨野 芙美)