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主要都市銀行・ネット銀行のコンビニATM手数料無料の条件と優遇回数を比べてみた

 銀行に現金を定期預金で預けても利息はごくわずか。うっかりATM利用手数料が発生する時間帯に現金を引き出すと、数年分の利息総額よりはるかに多くの手数料がかかる。そこで今回は、コンビニATM利用手数料が無料になる優遇プログラムを導入している都市銀行・主要インターネット銀行をピックアップし、優遇適用回数(手数料無料の上限回数)と優遇の条件をまとめた。
 

コンビニATM手数料の優遇プログラムは金融機関によってかなり異なる

りそな銀行・埼玉りそな銀行

 りそな銀行・埼玉りそな銀行は、りそなクラブのステータス「ルビー」以上で、コンビニATM・銀行ATMの時間外手数料とも月最大3回まで実質無料になる(手数料相当分キャッシュバック)。ルビーの条件は住宅ローン残高100万円以上、投資信託・ファンドラップ月末残高50万円以上など。りそな銀行はエリアによっては3大都市銀行より支店や銀行ATMが多く、意外に使いやすいだろう。
 
ステータス「ルビー」以上で月3回まで無料

三菱UFJ銀行

 三菱UFJ銀行は2021年6月に「スーパー普通預金(メインバンク プラス)」をリニューアル。別途定める優遇適用条件を毎月達成しない限り、コンビニATM手数料は有料となった。

 優遇の条件と優遇適用回数は、「Eco通帳(ネット通帳)の利用」で月1回、「給与または年金(10万円以上)の受け取り」で月2回。このほか、毎月25日・月末日の8時45分~18時は手数料無料(8時45分以前・18時以降は手数料110円)となり、コンビニATMで無料で引き出せるチャンスは月2日+最大2回だ。
 
給与または年金(10万円以上)の受け取りで月2回まで無料

三井住友銀行

 三井住友銀行は、要申し込みの手数料優待プログラム「SMBCポイントパック」(21年7月1日にリニューアル・9月から適用)で所定の条件を満たすと、コンビニATMは月1回から最大3回まで、銀行ATMの時間外手数料は何回でも無料。所定の条件は「給与・年金の受け取り」「三井住友カードまたはSMBCファイナンスサービスのクレジットカードの利用代金の引き落とし」などクリアしやすい項目が多く、満15歳~24歳は年齢条件だけで月1回無料となる。

 さらに三菱UFJ銀行同様、毎月25日と26日は8時45分~18時は手数料無料(8時45分以前・18時以降は手数料110円)なので、他の都市銀行に比べ、手数料無料でコンビニATMで現金を下ろせるチャンスは多い。
 
給与・年金の受け取りで月2回まで無料(三井住友銀行のウェブサイトより抜粋して引用)

楽天銀行

 楽天銀行は、楽天IDで「楽天銀行ハッピープログラム」に申し込み、対象の銀行取引を行うと、所定の付与率で楽天ポイントがたまる銀行。コンビニATM利用手数料は、「資産残高10万円以上」など、達成しやすい条件をクリアするだけで月3回(ランクに応じて最高月7回)まで無料となり、コンビニATMで頻繁に下ろしたいなら最高ランク「スーパーVIP」を目指すといいだろう。
 
楽天経済圏(エコシステム)の一翼を担う楽天銀行は、取引件数または資産残高に応じて最大月7回まで無料

auじぶん銀行

 auじぶん銀行は22年4月1日に優遇プログラム「じぶんプラス」をリニューアルし、獲得スタンプ数に応じて決まるステージ(ランク)に応じ、コンビニATMを含むATM利用手数料(入金・出金)は最低2回以上無料となる(従来のゆうちょ銀行ATMは月1回までの制限を撤廃)。コンビ二ATMで頻繁に下ろしたいなら、月10回まで無料のゴールドステージ、月15回まで無料のプレミアムステージを目指すとより安心だ。
 
「じぶんプラス」のステージに応じて最大月15回まで無料(リニューアル以降・毎月20日判定)

PayPay銀行

 21年4月に商号変更したPayPay銀行は、入出金ともに、月1回目の提携ATM利用時は金額にかかわらず無料、2回目以降も3万円以上の入金・出金なら無料と、今回紹介した銀行では最も平等にお得だ(3万円未満は1回165円または330円)。ただし、前月の預金平均残高が3000万円以上を超える場合を除き、オンラインバンキングの他行振込手数料の優遇がないため、サービス全体でみると、お得度はauじぶん銀行・楽天銀行に軍配が上がる。
 
PayPayと組み合わせて便利に使えるPayPay銀行。提携ATM入出金手数料は条件付きで無料だ

 今後も各金融機関は、優遇プログラム・特典内容の見直しを実施すると考えられる。節約のため、コンビニATMでの現金引き出し頻度を下げるよう心がけると、サービス改定のたびに一喜一憂せずに済むだろう。(BCN・嵯峨野 芙美)