PayPay、アクセス集中で障害発生 1日限定の20%還元祭で

販売戦略

2019/10/07 17:30

 「20%キャンペーン」の先駆けとなったスマートフォン決済サービス「PayPay」が10月5日、1周年を記念してすべての加盟店で1日限定の20%還元キャンペーンを実施した。ただ、前日から始まった「PayPayでヒートテック1枚買うともう1枚無料キャンペーン」と相まって利用者が殺到。アクセス集中で障害が発生した。2018年12月に実施した「100億円キャンペーン」時も同様のエラーが発生しており、店舗を限定しない20%還元とあわせてトラブルまで再現した形だ。

10月5日の1周年感謝デーおよびユニクロコラボキャンペーン中に
アクセス殺到で障害が発生したPayPay

 記者も当日、ユニクロでヒートテックを購入したら、なかなか決済完了の通知が届かず、店内で15分ほど待機することになった。レジは決済が完了しないことから行列になっており、混乱を招いていた。スキャン支払いで決済したと思ったら待機画面が表示されて、実際は「決済できていなかった」といったケースもあったようだ。
 
表示された待機画面。
これが表示されると決済は成立していない

 PayPayは公式ホームページのトップに、「10/5(土)のPayPay感謝デーキャンペーンにおいて、PayPayアプリが断続的に利用しづらい時間帯や反映の遅延が発生し、お客様および加盟店様へご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます」とお詫びを掲載。お知らせには、「スキャン支払いで待機画面が表示される場合」「表示の遅延について」など、トラブルの詳細を掲載した。

 また、20%還元の要であるPayPayボーナスの付与も正しく適用されていないケースが発生。後日、改めて進呈するという。ユニクロでも、二重決済が発生した際はPayPayカスタマーサポート窓口に連絡するよう呼びかけていた。

 今回のトラブルについて、PayPayの広報担当は「今回は、もちろん準備をしていたが、それを上回る利用があった。今後、同規模のキャンペーンを実施する際は、通信の安定性や負荷がかからない方法の模索、サーバーの増強など、ユーザーが安定して使えるよう、万全の体制で臨みたい」と語った。

 10月5日18時からクレジットカードの利用ができなかった件についても陳謝しつつ、「今後は、より負荷のかからないセブン銀行ATMや銀行口座などからPayPay残高へチャージする方法などを、施策で推進していく必要があるかもしれない」とコメントした。

 すでに実施しているかもしれないが、アクティブユーザーから推計するのではなく、普段はPayPayを使っていない潜在ユーザー、もしくは全ユーザーが利用可能な環境を整える必要があるだろう。コストと手間がかかるが、利用できなくなっては元も子もないはずだ。(BCN・南雲 亮平)

PayPayカスタマーサポート窓口
0120-990-634 (24時間受付/土日祝日含む365日)