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ゲーミングモニター市場で首位を走るASUS、最新ニーズに応える新製品をゲームショウで展示

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2019/09/27 17:30

 液晶ディスプレイ(LCD)市場におけるゲーミングモデルの割合が高まってきている。家電量販店・ネットショップのPOSデータを集計する「BCNランキング」によると、今年に入り、構成比は全体の25%前後で推移。前年比で150%を超える成長をみせている。メーカー別の販売台数シェアでトップを走っているのはASUS。8月は26.0%のシェアを獲得し、並み居る競合を抑えている。

 

 ゲーミングモニターには、大きく区分すると、コンソールゲーム向けとPCゲーム向けの2種類がある。日本は昔からコンソールゲームが強い市場で、ディスプレイもこちらが主流だ。ASUSの売れ筋をみても、機種別トップはコンソールゲーム向けである「VP228HE」。ボリュームゾーンの21.5インチで業界最速クラスの応答速度やゲーミングに特化した機能などが評価されている。
 
ゲーミングモニターの売れ筋であうコンソールゲーム向けの
「VP228HE」

 ただ、eスポーツブームの盛り上がりなどもあり、ここ数年で日本のPCゲーム人口は増加しており、連動してPCゲーム向けディスプレイの需要も伸びてきている。例えば、ASUSの「VG258QR」のように、ゲーミングに最適といわれるリフレッシュレート144Hz以上のモデルが売れ始めているのがその証拠だ(VG258QRのリフレッシュレートは165Hz)。9月に発売した新製品からも、こうした潮目の変化は伝わってくる。9月12~15日に開催された「東京ゲームショウ2019(TGS2019)」で、その一部が展示されていたので、特徴を紹介したい。
 
「東京ゲームショウ2019」のASUSブースは、ゲーミング家具ブランドの「Bauhutte(バウヒュッテ)」と
コラボ。「デスク秘密基地化計画」をコンセプトにゲーミング環境をトータルコーディネートする展示を行った

 まず、量子ドットパネルを採用した「ASUS ROG Swift PG35VQ」。35型ワイドスクリーン(21:9、UWQHD)のインパクトもさることながら、512分割エリア駆動&最大輝度1000nitの直下型バックライトLEDや200Hzの高リフレッシュレートを誇るハイスペックが魅力。背面や本体下部のライティングなど、ROGらしいスタイリッシュなデザインもゲーマー心をくすぐる。
 
ASUS ROG Swift PG35VQ

 次に、汎用性の高いスタンダードな31.5型(QHD)液晶ディスプレイ「TUF Gaming VG32VQ」。144HzのリフレッシュレートやHDR10標準対応など、ゲーミング用途で抜群の効果を発揮するモデルに仕上がっており、プロから入門者まで幅広いレンジのゲーマーにリーチする。

 ゲーミングモニター業界で初めて、モーションブラー低減とAdaptive Sync機能を同時に有効にするELMB SYNC(Extreme Low Motion Blur Sync)を搭載したことも要注目。画面のぶれやちらつきを抑えながら、シャープで高フレームレートのゲーム映像を維持することができる。

 同シリーズからは10月末に27インチの「VG27AQ」も発売予定。IPSパネルにもかかわらず、応答速度1ms/リフレッシュレート165Hzを達成した実力機で、VG32VQ同様にELMB SYNCも搭載している。
 
TUF Gaming VG32VQ

 変わり種として紹介しておきたいのがタッチ操作に対応する15.6型のポータブル液晶ディスプレイ「ZenScreen MB16AMT」だ。重量は0.9kgと軽量で、持ち歩きに最適。視野角の広いIPS液晶を採用しており、幅広いシーンで利用できるのも強みだ。
 
ZenScreen MB16AMT

 TGS2019では、5G時代の突入がスマホゲームのeスポーツ化を加速させることをひしひしと感じたが、MB16AMTはそうした新たなニーズを先取りしたモデルといえるかもしれない。

 実は、ASUSはワールドワイドでゲーミングモニターの分野で5年連続で販売台数1位を獲得しており、ユーザーからの信頼も厚い。最新のチップセットやパネルを採用するスピード感が群を抜いており、トレンドの移り変わりが早いゲーミングシーンにおいて強さを発揮する原動力になっている。変革の時期を迎えている国内の市場で、そのプレゼンスはますます高まっていきそうだ。(BCN・大蔵 大輔)