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au PAYがキャリアフリー化 じぶん銀行口座開設でさらに便利

時事ネタ

2019/08/28 21:30

 これまでau契約者(auユーザー)しか利用できなかったKDDIが提供するスマートフォン(スマホ)決済サービス「au PAY」は、8月29日からキャリアフリー化する。ドコモの「dポイント」は、リアル店舗でも使える共通ポイントサービスとして広がっており、同様に「au WALLET ポイント」のオープン化と見なすと分かりやすいだろう。

au PAY/au WALLET ポイントがキャリアフリー化

au PAYやApple Payを使って「au WALLET ポイント」を貯めよう!

 au PAYは、無料ウォレットアプリ「au WALLET アプリ」の一機能。対応機種は、iOS 8.0以上/Android 4.2以上のスマホ・タブレット端末。コード支払いとスキャン支払いの2通りに対応。1回当たりの支払い上限額は税込4万9999円。1日当たりの上限はない。

 利用に当たって「au ID」が必要で、これまでau IDは、au/auひかり/auひかりちゅらの契約者しか作成できなかったが、8月29日以降は誰でも作成可能になり、非auユーザーの場合、「au WALLET プリペイドカード」の発行申し込みが任意となる。利用可能な店舗は、au PAY加盟店と楽天ペイ(アプリ決済)の加盟店の一部。
 
利用可能店舗に掲示される「au PAY」のマーク

 au WALLET プリペイドカードは、国際ブランドMasterCard付帯のプリペイドカード。あわせて保有すれば、au PAY加盟店でスマホで、非加盟店でプリペイドカードまたはApple Pay(QUICPay)で決済し、いつでもどこでもau WALLET ポイントをためられる仕組みだ。

多彩なチャージ方法 ただし、銀行口座チャージはじぶん銀行だけ

 au PAYのチャージ方法は、通信料金合算支払い(auユーザーのみ)、au WALLET ポイント、セブン銀行などの店頭での現金チャージなど多彩で、ユーザーのスタイルにあわせて選べる。クレジットカードにも対応しているが、各種電子マネー・プリペイドカードへのチャージはポイント付与対象外の場合が多いので事前に確認しよう。初期設定さえ済ませば簡単な銀行口座チャージは、じぶん銀行のみとなる。
 
じぶん銀行×au WALLETのメリット(じぶん銀行のWebサイトより)

 2008年に三菱UFJ銀行とKDDIが共同で設立したじぶん銀行は、KDDIグループが掲げる「スマートマネー構想」推進の一環として、20年2月9日(予定)に「auじぶん銀行」に商号変更する予定。非auユーザーでも、au WALLET アプリの「カード申込み」からじぶん銀行連携を行うと、au WALLET プリペイドカードを発行でき、auユーザーと同様に、au WALLET ポイントがたまる三つの決済方法を使い分けられる。
 
au WALLET ポイントがたまる三つの決済方法

 じぶん銀行は、ここ数年、楽天銀行をはじめとする他のインターネット専業銀行と競い合うように、住宅ローンや優遇プログラム、円貨から外貨への為替手数料無料などを拡充している。またグループ連携として、KDDIはau限定特典を付加したじぶん銀行の住宅ローンを「au住宅ローン」としてauユーザーに提供している。au PAYのキャリアフリー化は、他社対抗に加え、幅広いユーザーに対し、じぶん銀行やカブドットコム証券(auカブコム証券に名称変更予定)の口座開設につなげる試みのようだ。

高還元率を狙うならau&auスマートパスプレミアム加入が条件

 au PAYのポイント還元率は、利用金額税込200円ごとに1ポイントたまるという、ごく一般的な水準だが、auユーザーのauスマートパスプレミアム会員は税込200円ごとに3ポイントたまり(還元率1.5%)、さらに実施しているキャンペーン適用時は20%以上の還元率になる。つまり常時、高還元率を狙うならau回線・auスマートパスプレミアム加入は必須といえる。

 乱立するスマホ決済サービスのうち、少なくともPayPay・au PAY・d払いは、ソフトバンク&ワイモバイル・au・ドコモのユーザー獲得競争の一つ。遅れを取っていたauが、今回ようやく同じ土俵に上がった。

 月額情報料499円の有料サービスであるauスマートパスプレミアムも、同じタイミングでキャリアフリー化を発表。今年11月以降、誰でも使える総合エンタメサービスに進化し、年内をめどに回線契約に関わらず、スマホ・タブレット端末で利用できるようになるという。

 au WALLET アプリは、8月21日から、マネーフォワード、Finatextの協力を得て、2000以上の金融機関(銀行・クレジットカード)の残高や明細などの情報を管理できる「お金の管理」機能が加わり、ウォレットアプリとして魅力が増した。構想通り、auブランドを冠した各サービスとうまくつながると、決済インフラの色濃いPayPayやd払いとの差異化がしっかりできそうだ。(BCN・嵯峨野 芙美)
 
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