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ラオックス、18年12月期第3四半期決算は3億円の最終赤字、自然災害が影響大

経営戦略

2018/11/14 18:07

 ラオックスが11月14日に発表した2018年12月期第3四半期の連結決算は、売上高が803億5000万円(前年同期比70.4%増)、営業利益は13億8100万円の赤字、経常利益は9億9700万円の赤字、親会社株主に帰属する四半期純利益は3億2300万円の赤字だった。業績悪化は新事業への投資が先行したのと、自然災害の影響が大きいという。


 今夏は、西日本を中心とした記録的な豪雨や大型台風の上陸、地震など、観光地への自然災害が相次ぎ、同社の売り上げシェアで大きな割合を占める訪日外客数が大きく落ち込んだ。

 また、5月に連結子会社となったシャディの物流拠点の一部が損壊する被害も生じ、配送遅延が発生。靴事業の店舗が西日本に集中していたこともあり、繁忙期の商戦に大きく影響が出た。

 今回の事態を受け、ラオックスは日本のインバウンド市場で自然災害は不可避な課題であると捉え、災害時に緊急情報などにアクセスしにくくなる訪日外国人向けの「訪日客用緊急問い合わせWeChatサービス」を開設。24時間リアルタイムでの情報発信と問い合わせに対応した。

 また、リテール事業では、日本製の商品をグローバル展開するため、越境EC中国との貿易を強化。9月に中国越境ECサイトの「Kaola.com」と戦略的パートナーシップ契約を結んだことで、中国3大ECサイト(天猫国際、蘇寧易購、Kaola.com)とのプラットフォームを構築した。リテール事業の売上高は409億9700万円(同6.4%増)、営業利益は10億3400万円(同113.3%増)となった。

 ラオックスは、業績の状況を踏まえ、通期の業績予想を下方修正した。売上高は変わらず1200億円のままだが、営業利益は10億円から3億円の赤字へ、経常利益も10億円から3億円の赤字へ修正した。