ユニーに続くファミマの「ドンキ化」の狙いとは

 ディスカウントストア大手のドンキホーテホールディングス(ドンキホーテHD、ドンキ)は6月1日から、コンビニエンスストアのファミリーマートの都内3店舗で共同実験を開始する。2017年11月にドンキとユニー・ファミリーマートHD(ユニー・ファミマHD)が資本・業務提携した事業の一環として、今年2月にドンキとGMSのユニーが共同開発した神奈川県横浜市の第1号店「MEGAドン・キホーテUNY大口店」に続き、コンビニのファミマでもドンキ化の実験に着手する。

通常のファミマの1.5~1.7倍の商品数

 共同実験店舗は、6月1日からファミリーマートの「立川南通り店」(東京・立川市)と「大鳥神社前店」(東京・目黒区)で、また6月29日に「世田谷鎌田三丁目店」(東京・世田谷区)の3店で実施。ドンキの強みである地域のニーズに合わせた品揃えや商品提案、演出などを採用してリニューアルオープンする。両社は検証を通じて、リアル店舗ならではの新しいコンビニの形を追求するという。

 具体的には、ドンキ推奨の日用品や加工食品など約2800種類を導入。取扱商品数の合計は「立川南通り店」で約5000種類、「大鳥神社前店」で約4600種類となり、通常のファミリーマートの商品数の1.5~1.7倍のボリュームとなる。コンビニの限られた店舗スペースで、ドンキ流の圧縮陳列がみられそうだ。なお、「世田谷鎌田三丁目店」の詳細は「準備中」として明らかになっていない。

圧縮陳列だけではない

 圧縮陳列に目が奪われがちだが、ドンキは自前のリテールテクノロジーの開発と導入を目論む。ユニー・ファミマHDとの業務提携のなかにも「店舗運営用のデジタルソリューション」「ビッグデータの活用」「次世代新レジの共同開発」などが盛り込まれている。昨年12月に実施したBCNのインタビューにドンキホーテHDの大原孝治社長は、IoT(モノのインターネット)ではなく「DoT」という独自のキーワードについて説明。ここにヒントが隠されている。
 
ドンキホーテHDの大原孝治社長(2017年12月)

 「DoT」はモノのデジタル化を意味し、「インターネットとリアルには、もはや境界はありません。スマホを見ている人はインターネットにアクセスしているわけですが、誰も『インターネットを見ているんだ』とは意識しませんよね。シームレス化するライフスタイルを表現する言葉」と大原社長は語り、「先方(ユニー・ファミマHD)と会うと、いつもそういう話ばかりしている」と、顧客が持つスマートフォンを前提にした店づくりやソリューションの構想について明かした。

 コンビニ業界ではローソンが4月23日から5月31日の期間限定で、都内3店舗でセルフ決済サービス「ローソンスマホペイ」の実証実験を行うなど、リテールテクノロジーの導入に向けた開発競争が加速してる。ドンキ・ファミマ連合も、この競争に本格的に参戦することになるのだろう。(BCN・細田 立圭志)