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デルの「2in1」どう使う? 導入事例レポート(暮らすさき編)

時事ネタ

2018/05/03 12:00

 デルは、インテルと連携して高知県須崎市にノートPCやタブレット端末として使えるモバイルデバイス「2in1」などを提供していくと発表した。須崎市では、2in1をベースに企業の働き方改革や市の地域活性化などにつなげようとしており、いくつかの団体や企業に対して導入を促進。対象の一つになったのが、須崎市で古民家素泊まり宿「暮らしのねっこ」を運営するNPO法人の暮らすさきだ。暮らしのねっこでデルの2in1は、どのように使われるのだろうか。

古民家素泊まり宿「暮らしのねっこ」

 暮らしのねっこは、「暮らすように滞在する」をコンセプトに、須崎市青木町にある2階建ての店舗併用住宅。一泊4000円で、二人目以降は一人2500円、7泊以上の場合が一泊あたり500円引きと、リーズナブルな料金に設定。1日1組限定で受け入れている。4月5日にオープンし、4月下旬の時点で3組ほどが宿泊したという。また、宿泊滞在者がいない場合はレンタルスペースとしても提供。1時間あたり300円となっている。さらに、店舗部分ではお菓子やパンをはじめ、須崎市周辺の美味しいものを取り揃えた「Cona-Cafe」が営業している。
 
2階は宿泊滞在できるよう寝室になっており(左)、1階が共用リビングで十畳程度
 
店舗部分の「Cona-Cafe」

 もともとは、「上原八蔵(うえはらはちぞう)」という当主名を代々受け継ぐ歴史ある家で、昭和初期以前に高知の伝統工法によって建てられた。借家となり、近年ではジーンズショップ「シェーン」が須崎市の若者を虜にしていたが、閉店後は空き家となった。その後、須崎市が2016年に大規模な改修を行い、17年11月の公募によって須崎市への移住定住を支援する暮らすさきが活用することになった。

 今回、デルの2in1を設置する予定なのは共用リビング。宿泊滞在者が2in1を使って観光名所を検索したり、訪日外国人が例えば海外の友人とネット電話でコミュニケーションをとったり、レンタルスペースとして活用する際に会議やイベントで活用したりと、さまざまなシーンを想定している。
 
デルの2in1を設置するイメージ。例えば訪日外国人とネット電話でコミュニケーションもとれる

 暮らすさきの大﨑緑事務局長は、「須崎市での暮らしを宿泊滞在というかたちで体験してもらい、須崎市を気に入って移住してくれる人を増やしたいという想いで、暮らしのねっこを運営することになった」と語る。加えて、「須崎市や高知県の暮らしのなかから生まれた手仕事を体験できる場所、須崎で暮らす人たちが集まって時間・暮らしを楽しむ場所、暮らしに欠かせない食を発信できる場所と、『暮らし』に根付いた取組みを行う施設としても位置付けたい」との考えを示している。
 
暮らすさきの大﨑緑事務局長

 暮らしのねっこでは、まずテスト的に導入し、宿泊滞在者などからの声も聞きながら本格導入を検討する。須崎市は最大の悩みは人口が減っていること。古民家に宿泊滞在してもらって須崎市に移住したいという人が増えることを願って実現した暮らしのねっこと、いつでもどこでも情報が収集できる2in1のコラボレーションによって、須崎市の人口増につながることに期待したい。(BCN・佐相彰彦)