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<特集>テレビ×外付けHDD、スマホ×見守りカメラ……追加・セット提案で単価アップを

売るヒント

2016/11/28 12:00

 家電量販店の売り場は、カテゴリ別に細かく棚割りされている。ところが、離れた売り場にある商品同士を組み合わせると、顧客に気づきを与える提案につながることがある。商品が動く年末商戦は、セット提案しやすい商品を組み合わせて単価アップにつなげたい。

追加・セット提案で単価アップ

 家電量販店では、広い売り場の中で顧客が目的の商品のある場所にたどり着けるように、天井からコーナープレートがぶら下がっている。店舗側にしても、商品ジャンルごとに絞ったコーナーをつくることで、商品展示などの作業効率が上がる。特定の商品に精通した販売員を配置できたり、初めてその店を担当するヘルパーが迷わないメリットもあるだろう。

 ところが、効率的な売り場のレイアウトは、相性のいい商品同士が離れてしまう弱点も生む。例えば、ゲームコーナーの4K出力対応のゲーム機と、PCコーナーの4K入力対応モニター。売り場が少し離れているだけではなく、階層自体が異なっている場合もある。

【提案例】
▼4K出力ゲーム機には4K入力のモニター
 フルHD画質からのアップコンバートではなく、4Kの高精細な画質は出力と入力の両方が4K解像度に対応して初めて実現する。ゲームを楽しむなら、チューナーのない4Kモニターをセット購入したほうが、懐にも優しいことを合わせて説明したい。

 


 ほかにもスマートフォン(スマホ)と連動する見守りカメラを、スマホ売り場で見るケースは少ない。できるならセット提案につなげて、単価アップを狙いたいところだ。

【提案例】
▼スマホで見守り シニアを支える
 顔認識機能が働いた際、事前登録した家族や親族の名前がスマートフォン(スマホ)に通知されるのと同時に録画を開始する、という見守りに特化した組み合わせだ。遠くに親がいる家族がスマホの購入を検討していたら、安心への配慮からすすめられる。

 

▼録画はレコーダーだけじゃない HDDでテレビ周りをシンプルに
 外付けHDDに対応するテレビは、レコーダーを置く場所がないけど録画がしたい、といった際の対処として有力な候補にあがる。テレビ録画用の外付けHDDをセット提案したい

 

 もっとも防災グッズや新生活応援セールなど、時節柄に応じたキャンペーンでは、カテゴリの垣根を越えた特設展示などが見られる。普段の売り場でもこうした工夫を施して、店舗の売り上げアップに貢献したい。
 
※『BCN RETAIL REVIEW』2016年12月号から転載