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買収を進めるWD、HDDメーカーから総合的なストレージメーカーへ

経営戦略

2016/10/31 17:13

 ウエスタンデジタル(WD)が10月24日、同社初のコンシューマ向けSSDの発表会を開催した。その席でウエスタンデジタルジャパンのチャネルマーケティング シニアマネージャーの安田伸幸氏がWDの概要を説明した。


安田シニアマネージャーがWDの概要を説明

 2012年にHGSTを買収し、15年にはフラッシュメモリストレージのサンディスクを買収した。これによりWDはHDDのみならず、SSD、フラッシュメモリ、クラウドストレージまでを統合したソリューションストレージプロバイダとなり、「デジタルカメラのSDメモリカードから、PC向けのHDD/SSD、クラウドのデータセンター向けのHDDまで、トータルでビジネス提案ができる」と安田氏は話す。
 

ウエスタンデジタルのブランド展開

 ブランド展開については、「HDD、SSDなど、製品でブランドを分けるのではなく、市場別にブランドを展開する。例えばフラッシュメモリ市場はサンディスク、エンタープライズ向け市場はHGST、クライアント製品から消費者向けのストレージ市場はWDとしている」と説明した。

 内蔵HDDの市場で、WDのシェアは1位だ。全国の主要家電量販店、パソコン販売店、ネットショップから収集した実売データ「BCNランキング」にもとづき、1年間の累計販売数量が最も多かった企業を部門ごとに表彰する「BCN AWARD」で、WDは2年連続で受賞している。
 

 また、今年1月から9月までを合算した販売台数シェアでは、WDは50.0%で1位、HGSTは5.9%で4位を獲得している。市場のほぼ6割のシェアを獲得していることが分かる。今後はHDDで培ったブランド力を武器に、SSD市場でもシェアを伸ばしていく構えだ。(BCN・山下彰子)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。