AIプロセッサを搭載した新世代スマホ「HUAWEI Mate 10 Pro」

 ファーウェイ・ジャパンは12月1日、独自のAIプロセッサと、AIでパワーアップしたLeicaダブルレンズカメラを搭載した新世代のハイエンドSIMフリースマートフォン「HUAWEI Mate 10 Pro」を発売した。税別の実勢価格は8万9800円前後。


プレゼンテーションを行ったファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョンプレジデントの呉波氏(中央)と
ゲストの青木裕子さん、ベッキーさん

 「HUAWEI Mate 10 Pro」は、オクタ(8)コアのCPUを中心に、圧倒的な処理能力を付与するドデカ(12)コアのGPUと、最大25倍のパフォーマンス向上を実現する専用NPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)を組み込んだ新しいAIプロセッサ「Kirin 970」、解像度2160×1080、縦横比18:9の約6.0インチのOLED HDRディスプレイを搭載。最新のAndroid 8.0をベースとした、新しい独自UI「EMUI 8.0(Emotion UI 8.0)」で起動する。また、Mateシリーズで初めて防水に対応し、IP67の耐水・防塵性能を備える。
 

18:9の色鮮やかで没入感あるOLEDディスプレイ

 11月28日に開催した新製品発表会で、ファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョンプレジデントの呉波氏は、数字を示しながら、ワールドワイド、日本でのファーウェイの好調ぶりをアピール。新製品の耐水・防水仕様は日本のユーザーからの要望に応えたものだと話した。続けて、フリーアナウンサーの皆藤慎太郎さんが各機能の詳細を説明した。
 

独自のAIプロセッサ「Kirin 970」の特徴

 ダブルレンズのメインカメラは、6月に発売した「HUAWEI P10 Plus/P10」と同様、Leica製レンズを採用し、スマホとしては最も明るいF値1.6にバージョンアップ。光が入る量が大幅に上がり、2000万画素のモノクロセンサと1200万画素のカラーセンサの2つのセンサとレンズを組み合わせ、高い描写力を発揮する。

 AIは、撮影時のシーンセレクトをアシストし、被写体の特徴や属性に基づき、自動でパラメータの設定を最適化する。ゲストとして登場したフォトグラファーの久高将也氏は「いい意味で期待を壊す。まるで見ている風景を理解しているよう。デジタル一眼レフよりもよく撮ることができるかもしれない」と、「HUAWEI Mate 10 Pro」のカメラ機能を高く評価。AI機能のないカメラで撮った写真との比較を交えながら、特徴を詳しく説明した。
 

AI被写体認識のあり・なしによる写真の比較(左:認識あり、右:認識なし)

 ストレージ容量は64GBで、メモリカードスロットは非搭載。「Kirin 970」によってさらに賢くなったシステムパフォーマンスを改善し続ける機械学習アルゴリズムと、ファイルの断片化を解消するファイルシステムによって、購入直後の快適な動作が続く。

 AIプロセッサ「Kirin 970」は、前機種「HUAWEI Mate 9」でも評価の高かったバッテリ持ちにも効果を発揮し、最大50%の効率化による省エネを実現。4000mAhの大容量バッテリなので、ヘビーユーザーなら1日以上、一般的な使い方なら約2日間、使えるという。なお、急速充電については、55℃から-33℃の環境下でのテストをはじめ、5種の信頼性試験に世界で初めて合格し、ドイツの第三者検証・認証機構テュフ・ラインランドが定めた安全認証を受けている。

 また、最上位グレードのフラグシップモデルとして、下り(受信時)最大500Mbpsの超高速データ通信、高音質通話のVoLTE(ボルテ)をサポートするなど、通信関連の仕様も強化。nanoSIM×2のデュアルスロットを搭載し、2枚のSIMカードを入れて世界で初めて4G(LTE)/4G同時待受が可能な「デュアル4G/デュアルVoLTE」に対応する。
 

高級感あふれるデザインと美しいカラー

 カラーはミッドナイトブルー、チタニウムグレーの2色。サイズは幅74.5×高さ154.2×厚さ7.9mm、重さは約178g。

 同時に発表した、アウトカメラ、インカメラともダブルレンズ仕様の「4カメラ」を搭載した「HUAWEI Mate 10 lite」は12月8日に発売する。税別の実勢価格は4万2800円前後の見込み。